『仮面ライダー』が令和でオワコン化!? 東映セクハラ告発に『ギーツ』のパクリ疑惑

『仮面ライダー』が令和でオワコン化!? 東映セクハラ告発に『ギーツ』のパクリ疑惑

『仮面ライダー』が令和でオワコン化!? 東映セクハラ告発に『ギーツ』のパクリ疑惑 (C)PIXTA

いわゆる「平成ライダー」ブームによって、さまざまな層のファンを開拓した『仮面ライダー』シリーズ。元号が平成から令和に切り替わっても、次々と新作が制作されているのだが、「令和ライダー」は人気低迷を極めているという。

失敗続きの「令和ライダー」

令和の「仮面ライダー」シリーズは、『ゼロワン』から始まった。“令和仮面ライダー元年”というキャッチコピーを打ち出し、「AI」と「職業」というユニークなテーマを持ってくるところはよかったが、それを上手くストーリーに落とし込めなかったという評価も多い。

たしかに「お仕事5番勝負」編などは、短い枠で5つもの職業を取り扱おうとした結果、どう見てもその職業に就いている人をバカにしているとしか思えない出来となっていた。

そうして開幕からコケてしまった「令和ライダー」だが、続く第2作品目『セイバー』も、とっつきにくい作品と言われている。

同作はアーサー王伝説の円卓の騎士に準えて、12人もの仮面ライダーが登場。壮大すぎる設定があり、作中で説明しきれず、公式サイトで解説し始める始末だった。「全知全能の書」や「ソードオブロゴス」などの設定も、中二病すぎるとして波紋を呼んだ。

第3作目『リバイス』は、「ヒーローと悪魔が相棒(タッグ)…つまり最強!」というキャッチコピー。人間の青年・嵐一輝と、彼に宿る悪魔・バイスのダブル主人公という作品だった。

設定だけ見ると、「人間の中の悪魔(弱さ)」がテーマで、いかに主人公がそれを乗り越えるのか…という話に見える。ところが50話もの話数をかけ、ほとんど何の成長も見られなかったため、ある意味度肝を抜く作品と言えるだろう。

こうしてシリーズ自体のオワコン化が危惧されるなか、現在放送中の『仮面ライダーギーツ』は、SNS上で大きな注目を集める作品となった。

最新作の評判とセクハラ・パワハラ訴訟

「仮面ライダーギーツ」はライダー同士の戦いに主眼を置いた、いわゆるバトロワ系作品。過去作でいえば『仮面ライダー龍騎』と同ジャンルで、二番煎じにならないか心配されていたが、予想外のところからパクリ疑惑が浮上した。バトロワ系の傑作漫画『GANTZ』と、設定やキャラクター造形がソックリだと言われてしまったのだ。

その類似っぷりは、「GANTZ」の作者・奥浩哉が思わずツイッター上でツッコミを入れるほど。良くも悪くも大きな話題を呼んだが、作品としてのポテンシャルは「GANTZ」ほどではなかったのか、その後はSNS上で見かける機会も減っていった。

さらに「仮面ライダー」シリーズの抱える問題は、人気低迷だけではない。制作会社の『東映』が抱えるセクハラ・パワハラ訴訟の問題もある。

2021年には、当時放送中だった「仮面ライダーリバイス」の制作に携わっていた元社員の女性が、セクハラや過重労働を告発。中央労働基準監督署が是正勧告を出す事態となっていた。

それを受け、「東映」では公式サイトで「働き方改革」の声明を発表する動きなどがあったが、告発者の女性は十分な対応ではないと考えているようで、その後も企業としての対応を批判している。

いろいろと問題が山積みのように見える、令和の「仮面ライダー」シリーズ。このピンチを乗り越え、ふたたび大人気コンテンツに返り咲けるだろうか。

文=「まいじつエンタ」編集部

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