ジャンプ金未来杯でダークホースが優勝! その裏に『HUNTER×HUNTER』の影響が…

ジャンプ金未来杯でダークホースが優勝! その裏に『HUNTER×HUNTER』の影響が…

ジャンプ金未来杯でダークホースが優勝! その裏に『HUNTER×HUNTER』の影響が… (C)PIXTA

1月30日に発売された『週刊少年ジャンプ』9号で、新人漫画家たちの登竜門となる第16回『金未来杯』の結果が明らかに。ダークホースが優勝に輝いたことで、「HUNTER×HUNTERの影響」をウワサする声が上がっている。

優勝候補の脱落に騒然

「金未来杯」は、新人漫画家が「ジャンプ」での連載デビューを賭けて戦う企画。読み切りが順次掲載され、読者アンケートを最も多く集めた作品が優勝となる仕組みだ。

2022年度は9月26日~10月27日の6週にわたって開催され、計6作品がエントリー。最終結果としては、5週目に掲載された白咲しろくまによる『恋の曜日の世崎さん』が優勝に輝いた。

ところが読者の間では、《優勝は世崎さん。意外。餅だと思ってた》《世崎さんがとったのか こう言ったら失礼かもしれないけどちょっと意外》《絵に描いた餅がトップだと思ってたけど、世崎さんが優勝なのね》といった声が。

実は今回の「金未来杯」では、トップバッターで掲載された林快彦の青春ドラマ『絵に描いた餅を描いた餅』がかなり話題を呼んでおり、“優勝候補”と目されていたのだ。

さらに過去の「金未来杯」を振り返ると、1~2週目に掲載された読み切りが優勝するパターンが多い。

そのため、なおさら後半に掲載された「恋の曜日の世崎さん」が優勝したことが不思議に思われているようだ。

掲載作品バイアスふたたび?

ダークホースの優勝について、一部では“冨樫義博の復帰”を指摘する声も。「恋の曜日の世崎さん」が掲載されたのは、奇しくも『HUNTER×HUNTER』の連載が約4年ぶりに再開した「ジャンプ」2022年47号だった。

おそらくこの号では「ジャンプ」の購入者が爆発的に増えたため、「金未来杯」の投票者も多くなり、票が集まったのではないか…と推測されている。

実際、過去にも似たようなケースは起きていた。2016年に「金未来杯」が開催された時期、40年続いた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の最終話がかぶることに。

ここで同じ号に掲載された天塚啓示の『特別国家公務員改造者対策課 田中誠司』が、見事優勝を飾った。

ただし、その後連載化された『総合時間事業会社 代表取締役社長専属秘書 田中誠司』は、全20話で打ち切りとなっている。

実力がなければ連載は続かないものと思われるが、「恋の曜日の世崎さん」の作者は結果を残せるだろうか。

文=野木

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