映画『ハリー・ポッター』は原作を破壊した!? ファンが許せなかった“設定改変”3選

映画『ハリー・ポッター』は原作を破壊した!? ファンが許せなかった“設定改変”3選

映画『ハリー・ポッター』は原作を破壊した!? ファンが許せなかった“設定改変”3選 (C)PIXTA

※『ハリー・ポッター』シリーズのネタバレに触れています

『ハリー・ポッター』シリーズといえば、映画版の公開によって大ヒットした印象が強い。しかし実は原作からさまざまな改変が加えられており、部分的には“もはや別物”となっていることも…。

今回は、いまだに原作ファンから許されていない改変要素を振り返ってみよう。

<その1>もっと重要なキャラだったドビー

屋敷しもべ妖精のドビーは、原作改変の犠牲になった代表的なキャラクターの1人だ。

ドビーは『ハリー・ポッターと秘密の部屋』に登場し、“ある目的”でハリーに接触。その後、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』で再登場を果たし、最終的には壮絶な末路が待っているのだが、原作を知っていると見え方が大きく変わってくるかもしれない。

実を言うと、ドビーの活躍シーンは原作の方が圧倒的に多い。たとえば、映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で水中の試練に挑もうとするハリーに、ネビル・ロングボトムが「鰓昆布」を提案していたが、これは本来ドビーの役回りだった。

ほかにも随所でハリーの手助けをしていたが、映画ではカットや改変が行われているので、実質的には2回しか登場していない。何とも不遇なキャラだったと言えるだろう…。

<その2>予言の子はもう1人いた!?

「ハリー・ポッター」シリーズの物語は、闇の帝王・ヴォルデモートがポッター家を襲った事件が1つのきっかけとなっている。ヴォルデモートは、ハリーがいつか自身を打倒する“予言の子”だと知っていたのだ。

だが、実は原作ではネビルもまた“予言の子”の候補だった。というのも、予言の内容は「7月末に生まれる」「両親が闇の帝王に3度抗った」などとされており、ロングボトム夫妻もポッター夫妻もその条件に当てはまっている。

加えて、2人の出生日はハリーが7月31日、ネビルが30日生まれと1日違い。そこでヴォルデモートは自身と同じ“半純血の魔法使い”という理由から、ポッター家の襲撃を敢行した。

結果的にネビルは、ヴォルデモートを倒す戦力として活躍し、“第2の主人公”と呼ばれるように。映画版だけ観ていたファンは、その活躍に違和感を抱いていたかもしれないが、実はとても重要なキャラクターなのだ。

<その3>賛否分かれたヴォルデモートの最期

ヴォルデモートが討たれたのは、「ホグワーツの戦い」でのこと。映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』の終盤では、ハリーと直接対決する場面が描かれているが、実はこちらも原作とは大きく異なっている。

そもそも原作の同シーンでは、2人きりで戦うという状況ではなかった。むしろ両陣営が黙って見守るなか、一騎討ちがスタートしている。そして敗れたヴォルデモートは灰になることもなく、普通に倒れているのだ。

たしかに、原作をそのまま再現すると、少し物足りない映像になっていた可能性もありえるだろう。映画スタッフによる巧みな演出と言えるかもしれない。

しかし原作ファンの間では評価が分かれており、《最後の一騎討ちは絶対に原作小説が良い》《原作を読んだ身としてはハリーとヴォルデモートの最後の戦いだけは認められない》《ハリーとヴォルデモートの最後の決戦もできれば原作通りやってほしかった》と、不満の声が圧倒的に目立っている。

やはり「ハリー・ポッター」シリーズを満遍なく楽しむには、原作小説と映画の両方を押さえておくべきだろう。とくにドビーやネビルのファンは、より作品を楽しめるはずだ。

文=「まいじつエンタ」編集部

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