ジャンプ新連載3年半ぶりに“最速ドベ”記録更新! 早くも打ち切り候補筆頭に

ジャンプ新連載3年半ぶりに“最速ドベ”記録更新! 早くも打ち切り候補筆頭に

ジャンプ新連載3年半ぶりに“最速ドベ”記録更新! 早くも打ち切り候補筆頭に (C)PIXTA

7月3日に発売された『週刊少年ジャンプ』31号で、ここ数年でも稀にみる事件が勃発してしまった。新連載『ドリトライ』が実質的に“最速”となる速度で掲載順ワースト1を記録し、読者たちを驚かせているのだ。

約3年半ぶりとなる最速記録

「ジャンプ」は読者アンケート至上主義を貫いていることで知られ、掲載順が高ければ人気作、低ければ打ち切りに近いと言われている。そんな同誌の最新号を見てみると、掲載順のワースト5は『アンデッドアンラック』『暗号学園のいろは』『テンマクキネマ』『人造人間100』、そして「ドリトライ」となっている。

ワースト3に入っているのはいずれも掲載期間が1年に満たない新連載だが、なかでも衝撃的なのが「ドリトライ」だ。

というのも「ジャンプ」の新連載は、掲載順に補正期間があり、およそ1~8話まではアンケート結果の影響を受けないと言われている。つまりその直後となる9話目は、読者人気をまざまざと反映する運命の回と言えるのだが、そこで「ドリトライ」は掲載順ドベを獲ってしまった。

いくら人気がない作品でも、最速・最短と言える9話目のドベを記録する作品は、そう多くはない。「ドリトライ」以前を振り返ると、2020年2月発売の「ジャンプ」に掲載された芝田優作の『ZIPMAN!!』以来、約3年半ぶりとなる記録達成だ。

10話以内でのドベは打ち切り確定?

「ZIPMAN!!」は17話で打ち切られているため、「ドリトライ」も現在危機的な状況に置かれていると言えるだろう。読者アンケートの結果を反映しているので、当然と言えば当然だが、早い段階で掲載順が低迷した作品ほど打ち切りの確率は高い。

ここ数年の「ジャンプ」新連載を振り返ってみると、『クーロンズ・ボール・パレード』や『レッドフード』、『アメノフル』、『守れ!しゅごまる』などの顛末が印象的だ。いずれも“最速ドベ”こそ回避しているものの、その次の10話目でワースト1の掲載順となっており、結果としては30話未満での打ち切りを迎えていた。

なお、「ドリトライ」は新連載4連弾として始まったため、同期として3つの作品が存在する。その内の1つ、『テンマクキネマ』はアニメ化作品『食戟のソーマ』を生んだ原作・附田祐斗、作画・佐伯俊のコンビが手掛ける最新作なのだが、10話目でワースト1を記録しており、掲載の存続が危ぶまれているようだ。

また、同期として『黒子のバスケ』の藤巻忠俊による最新作『キルアオ』も掲載されているが、こちらはかなり好調。11話目にして、上から5番目の掲載順に位置している。しばらく打ち切りを回避できるどころか、ヒット作に成長するかもしれない。

他方で、同期のなかでもっとも遅れて始まった『鵺の陰陽師』は、次号で9話目を迎える予定。運命の回にどれほどの掲載順を獲得するのか、こちらも結果が気になるところだ。

文=野木

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