プロ野球の応援バッドマナーの実態に迫る! 東京ドーム『巨人VSヤクルト』取材で聞こえた「くたばれ読売」コール

2023年8月22日 7回の東京音頭の様子 (C)まいじつ

プロ野球の応援は、たびたびトラブルや事件が起こる。その実態を肌感覚で掴むべく、8月22日に東京ドームへ足を運んだ。

きっかけとなったのは、18日に横浜スタジアムで行われた、阪神タイガース×横浜DeNAベイスターズ戦での事件だ。

1点差を追う9回、阪神の代走・熊谷敬宥の盗塁死判定に、岡田彰布監督は猛抗議。阪神ファンから岡田コールが起こったが、判定は覆らず、そのまま敗戦してしまった。

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すると試合後、阪神ファンが抗議として、グラウンドに多数のメガホンを投げ込む事態に発展。DeNAのヒーローインタビュー中にも、妨害として阪神応援歌の六甲おろしを大合唱し、一連の行為には多くの批判が集まった。

こうした阪神ファンの行為はたびたび炎上するが、話題にならないだけで、他球団のファンも同様の可能性はある。そこで、12球団で最も多くのアンチを抱え、現場が荒れそうな巨人戦を現地で観戦し、ファンのマナーをウォッチすることにした。

対戦チームは、逆にファンがおとなしいとされる東京ヤクルトスワローズ。しかし、これも対巨人に限っては事情が異なり、同じ東京を本拠地に持つチームであることからライバル心が強いというのが定説だ。

巨人に対する侮辱的な替え歌・コールは…

これを如実に示すのが、ヤクルトの応援歌・東京音頭のイントロで叫ばれる「くたばれ読売」コールだろう。

22日の試合も例外ではなく、レフトスタンドのヤクルトファンは、7回表の東京音頭で「くたばれ読売」と叫ぶ。

しかし、今シーズン5位のため、ファンもしおらしいのか、7回時点で1点リードしていたため余裕があったのか、野球ファンのマナーが問題視されている渦中とあって控えたのか、あまり一体感は感じられず、さほど活気あるものではなかった印象だ。

7回の歌といえば「商魂こめて」なる替え歌も有名だ。これは巨人軍応援歌の「闘魂こめて」をもじったもので、アンチ巨人がホーム・ビジター関係なく大合唱し、「はい大きな声で!」とかなり過激な言葉を叫ぶ。

その不思議な一体感は一種のエンタメと化しているが、あまりの内容に、阪神甲子園球場ではOB自ら「侮辱的な替え歌はやめましょう」とアナウンスするVTRまで流されたことがある。

しかしこの日は、7回裏に「闘魂こめて」がかかっても、ヤクルト側の応援から「商魂こめて」はほとんど聞こえなかった。試合も8回に巨人が5点の猛攻で大逆転を収めたが、ヤクルトファンが怒りから野次ったり、物を投げ込むといった光景は見られない。

こうして試合は滞りなく終了し、しばらく球場外に残ったがファン同士の対立といったトラブルは見られなかった。

やはり、同じ野球ファンでも、チームによって応援の激しさは異なるようだ。

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