“ジェネリックジブリ”アニメ映画『屋根裏のラジャー』爆死! 大物芸能人を多数起用も…興行収入4億円も届かない?

(C)Denis Makarenko / Shutterstock

12月15日より公開された、アニメーション映画『屋根裏のラジャー』が爆死した。

12月15日~17日の全国週末興行成績(興行通信社)によると、同作は初登場で9位にランクイン。週末興収は7000万円だという。

「『屋根裏のラジャー』は、2014年末にスタジオジブリを退社した後、プロデューサーの西村義明氏が立ち上げたアニメーション映画スタジオ『スタジオポノック』の最新作。ポノックは、ちまたで〝ジェネリックジブリ〟と呼ばれるほど、スタッフはもちろん、アニメのキャラクターデザインもまんまジブリ。声優に安藤サクラ、仲里依紗、杉咲花、山田孝之、高畑淳子、寺尾聰といった大物俳優を起用しているのもジブリと全く同じ手法です」(芸能ライター)

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しかし残念ながら、興行収入までジェネリック仕様だったようで、本家の足元にも及ばないほど爆死。このままのペースでは、最終興収が4億円に届くかも怪しいところだ。

『メアリと魔女の花』の悲劇

「全国350館超えの大規模公開でこの結果ですから、どうしようもない。次週の上映回数を半減以下にされることでしょうし、冬休みの目玉作品『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』に話題をもっていかれ、初週で見切りをつけられる可能性が高い。このままでは、ポノックの経営危機に繋がるでしょう」(同・ライター)

『屋根裏のラジャー』上映前、ポノックは倒産寸前になっていたことを西村氏は明かしている。『屋根裏のラジャー』には起死回生の大ヒットが期待されていただけに、この結果では厳しい…。

「そもそも、ジブリから引き抜いた人材にクビを傾げてしまいます。ポノック長編一作目『メアリと魔女の花』を制作した米林宏昌氏は、ジブリでも監督経験がありますが、宮崎駿監督におんぶにだっこだった『借りぐらしのアリエッティ』だけ成功して、宮崎監督から離れた『思い出のマーニー』は爆死。『マーニー』はジブリ解散のきっかけとなった作品と言われています。

米林氏はアニメーターとして超優秀ですが、監督としての素質については鈴木敏夫プロデューサーたちも疑問視。なぜなら〝自分で作りたいものがない〟というのです。

その結果として、ガワだけ取り繕った『メアリと魔女の花』が生まれたのでしょう。この作品は興行収入的にはそこそこ成功したものの、逆にクオリティーの低さを広めることになり、ポノックの信頼度は地の底に。『屋根裏のラジャー』は監督が米林氏ではないものの、ポノックというだけで敬遠されてしまったのでは」(同)

宮崎駿の凄さを再認識するばかりだ。

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