バーレスク東京の経営者逮捕、木曽崇氏が風営法を徹底解説「法律上、深夜営業と接待営業はセットではできない」

国際カジノ研究所・所長の木曽崇氏が2月22日、自身のX(旧Twitter)を更新。東京港区六本木の人気ショークラブ『バーレスク東京』の経営者が、無許可で女性従業員に客を接待させたとして風営法違反の疑いで警察に逮捕された件について解説した。

木曽氏はXに“特定遊興飲食店vs接待営業種”がポイントになると動画付きで投稿。「大前提として、この人たち風俗営業の接待営業種の営業許可取ってなかったんだ」と驚きを見せた。バーレスク東京について、「“特定遊興飲食店”という営業許可は取っていたんだけども、一方で接待を提供するのに必要な、接待営業ですね“風営1号”と呼ばれる業種なんですが、こちら側の営業許可をとっていなかった」と話し、“特定遊興”と“接待営業”の違いについて解説した。

木曽氏は「この二つは、遊興と飲食を提供するという点では同じなんですよ。一方で片方は、接待を提供することができる。もう片方は深夜営業ができるという違い」だとし、法律上、深夜営業と接待営業はセットではできないため、どちらかを選択しなければならない。しかし、バーレスク東京は「二つに分かれている営業種をまたがるような形で、接待を提供しているにもかかわらず深夜営業もしていると。そういうような業態として営業を行なっていた」と、摘発理由を説明。

現行では両方が提供できる営業種がないため木曽氏は、「日本ではそういうお店が存在してはならないんです」とバッサリ。「この種のものっていうのは、基本的に警察は一発摘発しないものなんですよ」と、複数回にわたって営業指導が行われていた可能性を指摘。どちらの営業種にするか話を進めていたはずだが、最終的にバーレスク側は「指導を無視してきた」のではないかと予想。

木曽氏は、深夜営業を行なっていない営業スタイルであったのならば、「特定遊興の営業種の下でやっている営業を、“風営1号”接待営業に切り替えれば同じスタイルで営業はできるはずなんですが、それが出来なかった事情が何かあるんだろうな」と語り、許可取得のための「要件を満たすことができなかったのでは」と推測。その結果「現行の営業を維持したまま、ずるずると警察の指導に沿わず営業を続けてきてしまった」と語った。

なお、バーレスク東京の公式Xでは22日、「検討の結果、本日より営業を再開いたします。関係行政機関や専門家に相談のもと『特定遊興飲食店営業』の範囲での営業を遵守して参ります」と発表している。

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