『はじめの一歩』鷹村守が一番苦戦した相手は? 無敗の王者を襲ったピンチ3選

『はじめの一歩』130巻(森川ジョージ/講談社)

『はじめの一歩』といえば、累計発行部数9600万部を超える大人気ボクシング漫画。中でも読者を惹きつけてやまないのが、作中最強のプロボクサー・鷹村守だ。無敗記録を更新し続けてきた鷹村だが、最近では敗北・引退するのではないかというフラグも…。今回はそんな鷹村の命運を占うためにも、これまでに乗り越えてきた絶体絶命の窮地を振り返ってみよう。

世界の強豪たちと繰り広げた死闘

<その1>屈辱の複数ダウン…「vsブライアン・ホーク」
まず1つ目は、ブライアン・ホークとのWBC世界ジュニアミドル級タイトルマッチ。鷹村が初めて世界チャンピオンに挑んだ試合で、読者からの注目度もかなり高い一戦だった。

対戦相手のホークは努力や挫折を経験せず、持って生まれた才能だけで世界チャンピオンに上り詰めた天才。しかし試合前の記者会見で鷹村に拳をぶつけたり、鴨川会長を流血させたり、「貧弱な日本人風情がオレに勝てるワケないだろう」と国辱的な発言を行ったりと、その人格は歪みきっていた。

怒り心頭の状態で試合に臨んだ鷹村だが、試合展開はかなり苦戦を強いられる。ホークのトリッキーな戦闘に翻弄され、2Rでダウンを奪われてしまうのだ。その後、猛反撃を行ったものの、過酷な減量のつけが回ってきてスタミナ切れに…。

2度のダウンを経て、もはや敗北寸前。意識が遠くなっていく中で、鷹村は「全部てめえのせいかあっ!」という怒りと共に野生の本能を覚醒させる。そして怒涛のラッシュで、形勢を逆転させるのだった。

これまで余裕で勝利してきた男が初めて見せたギリギリの姿に、「本当に負けるのか?」と不安を感じた読者は多かったはず。ドラマチックな試合展開も含めて、鷹村にとって運命の一戦だったと言えるだろう。

<その2>本当は負けていた!?「vsリチャード・バイソン」
2階級を制覇し、まさに敵なしとなった鷹村はWBC・WBA世界ミドル級王座統一戦に挑戦。そこで立ちはだかったのが、リチャード・バイソンだ。バイソンは鷹村が以前勝利したデビット・イーグルに敗れているため、力関係としては鷹村が有利。簡単にKO勝利を掴み取ってくれるだろう…と大方の読者は予想していたが、実際には過去最大の苦戦を強いられてしまう。

フリッカーの使い手であるバイソンに対して、鷹村は自身もフリッカーを使用することで対抗。圧倒的なボクシングセンスによって試合を優勢に運んでいくのだが、5R目で思わぬイレギュラーが発生する。バイソンによる苦し紛れの大振りが、鷹村を直撃するのだ。

大ダメージをくらった鷹村はその後もパンチをもらい続け、衰弱していくことに。あまりに危険な状態だったため、セコンドにいた鴨川会長はタオルを投げる。しかしジムの後輩が空中でタオルをキャッチし、ギブアップを阻止。その後、なんとか鷹村がKO勝利を掴むという泥臭い展開となった。リングには届かなかったものの、鴨川会長はタオルを投げていたので、実質的には敗北だったとも言える。