村上春樹の“反戦歌ラジオ”に賛否「自己満にも程がある」

村上春樹 

村上春樹 (C)rob zs / Shutterstock

ロシアのウクライナ侵攻を受け、TOKYO FMは作家の村上春樹氏が3月18日に、特別番組『村上RADIO特別版 戦争をやめさせるために音楽』へ出演すると発表。〝反戦歌〟などを流すようだが、ネット上からは早くも賛否の声が上がっている。

同番組は村上氏がDJを務め、自ら選曲を担当するラジオ番組。過去には初期のビートルズの名曲を集めた『The Beatle Night』、『ステイホームスペシャル ~明るいあしたを迎えるための音楽』などが放送されたが、反戦歌や命の大切さを伝える音楽を流すのは初めて。村上氏は自身が所有するCDなどから約10曲を選曲。歌詞や時代背景などを紹介しながら曲を流すという。

村上氏のラジオ緊急放送に、ネット上では

《音楽にもできることがある。きっとそう思います》
《久々にラジオを聴いてみよう。イスラエルによるガザ侵攻時、村上さんがエルサレム賞受賞でスピーチした「壁と卵」は今のウクライナ侵攻にも当てはまると感じます》
《村上春樹は使う媒体がラジオというところが昭和っぽくていいな》
《村上春樹の読者ではないのだが、聴いてみようかな》
《「やめろ」と言ってやめる人はいない。「促す」ことが大切です》

といった期待の声が上がっている。

村上春樹氏の行動に難色を示す声も…

一方で、村上氏のアクションに、

《ロシアでやれ!》
《できるなら、日本国内だけじゃなく短波でロシアでも聞けるようにしてほしい》
《日本のラジオで反戦歌を流して何の効果があるんだw 自己満にも程があるだろw》
《こういうのあまり意味がないよな。自己満足を満たすだけでしかない。黙って募金してる人の方が数倍マシ》
《音楽で戦争がやめさせられるなら、村上春樹が音楽を流すまでもなく、最初から戦争なんて起きてない》

といったブーイングも起きている。

「村上氏がノーベル文学賞を受賞できないのは、ノーベルが遺言で示した『人類が進むべき理想の方向性』を示すことができないからとも言われています。今回の反戦歌特集を見ると、村上氏がなぜわざわざ音楽を通して反戦を訴えるのか、疑問を抱く人も多いようです。先日もウクライナに〝千羽鶴〟を贈ろうとして非難された団体がありましたが、作家ならせめて文章で訴えるべきだったのではないでしょうか」(芸能ライター)

村上氏は「音楽に戦争をやめさせることができるか? たぶん無理ですね。でも聴く人に『戦争をやめさせなくちゃ』という気持ちを起こさせることは、きっと音楽にもできるはずです」と心境を明かしている。音楽やカルチャーで世界を変えることはできないが、1人でも多くの人たちが反戦歌に触れる機会を設けるのは大事なことだろう。

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