『デレマス』10周年記念アニメに“声なしアイドルP”ブチギレ!? 残酷すぎる格差が露呈

『デレマス』10周年記念アニメに“声なしアイドルP”ブチギレ!? 残酷すぎる格差が露呈

『デレマス』10周年記念アニメに“声なしアイドルP”ブチギレ!? 残酷すぎる格差が露呈 (C)PIXTA

8月28日、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(デレマス)の10周年記念アニメが公開されたのだが、一部ファンの間で荒れてしまう事態に。同コンテンツが初期から抱える“ボイスなしアイドル問題”が、ここにきて噴出してしまった形だ。

「デレマス」のキャラとボイス問題

「デレマス」とキャラクターボイスの問題は、かなり根が深い。そもそも2011年に『Mobage』でサービスを開始した同ゲームは、ソーシャルゲーム黎明期の時代だったこともあり、システム上“キャラクターボイス”が存在しなかった。

2012年、TVCMにて渋谷凛が「あんたがプロデューサー?」と喋ったのが、「デレマス」アイドルの第一声。そして同年11月にやっとゲーム内でもボイスが追加されたが、『シンデレラガール選抜総選挙』で上位にランクインした人気アイドルから、順次ボイスが実装されていくことになる。

こうした経緯もあり、同作のアイドルたちは人気を集めるために頑張り、声を獲得していく…という“ストーリー”が成立。担当(推し)のアイドルに声が付くか付かないかで、ファンたちは一喜一憂していた。

しかし「デレマス」サービス開始から10年以上経った今となっては、モバイルゲームであってもボイスが付いているのが当たり前。そんな現代において「デレマス」に残されたのは、ボイス実装キャラと未実装キャラを隔てる“格差”だけだ。

そして今回公開された10周年記念アニメでは、あらためてその格差が浮き彫りに。ボイス未実装キャラがまるでモブキャラのような扱いだったため、《声なしPの悲しみはどうしたらええんや》《声なしアイドルは10周年を経ても尚声なしのまま終わるという現実がしんどすぎてもう活力にならねえ》《モバマス10周年アニメで声なしがそのまま声なしのまま終わったのか》といった声が上がっている。

10周年記念アニメの“やらかし”は他にも

10年以上サービスが続いているにもかかわらず、全体の半数ほどのアイドルが“ボイス未実装”という状況。すでに火種はくすぶっていたと言うべきだが、今回の10周年記念アニメが荒れてしまった原因は、これだけではなかった。

なんと最後に流れるエンドクレジットにて、まさかの“記載漏れ”が。『私色ギフト』を歌唱したメンバーの中に、城ヶ崎莉嘉と彼女を演じる声優・山本希望の名前がなかったのだ。

この件に関して、「デレマス」公式ツイッターアカウントは、《エンドロール内クレジットにて「私色ギフト」の歌唱者に誤りがございました》と謝罪したのだが、この謝罪文がまたちょっとした問題に。

具体的にどのような“誤り”があったか記載されておらず、山本希望本人から《誤りの詳細をツイート内にしっかりと明記してほしいな。10周年アニメに莉嘉と私の名前がない》とお叱りを受けてしまった。

ソーシャルゲーム黎明期に手探り状態でスタートし、ファンと共に成長してきたものの、10年以上が経った今でも手探り感が抜けない「デレマス」。このまま時代から取り残されたコンテンツになってしまうのか、今後の展開に注目したい。

文=大上賢一

【画像】

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