伝説の格ゲー『ブレイブルー』消滅間近!? ライトオタクを取り込んだ名作は今…

伝説の格ゲー『ブレイブルー』消滅間近!? ライトオタクを取り込んだ名作は今…

伝説の格ゲー『ブレイブルー』消滅間近!? ライトオタクを取り込んだ名作は今… (C)PIXTA

格闘ゲーム業界で一時代を築いた『BLAZBLUE(ブレイブルー)』シリーズだが、今やその存在を知る者は少なくなりつつある。かつてのファンからは、コンテンツの寿命を心配する声も上がっているが、はたして復活の望みはあるのだろうか。

ライト層も虜にした「ブレイブルー」全盛期

同シリーズの1作目『BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER』が稼働したのは、まだギリギリ「ゲームセンター」が盛り上がっていた2008年のこと。奇しくも『ストリートファイターIV』と同じ年だが、『ギルティギア』や『メルティブラッド』といったアクション性の高い格闘ゲームを好む層は、大体「ブレイブルー」に流れた印象だ。

また、格闘ゲームとしてだけではなく、マルチメディアコンテンツとして盛り上がっていたのも、当時としては斬新だった。とくに「ブレイブルー」の関連情報などを紹介するWebラジオ『ぶるらじ』は、当時の声優ラジオブームなども相まって大人気番組に。また小説化や漫画化、アニメ化なども果たし、格闘ゲームをあまりプレイしない層にも広まっていった。

しかし格闘ゲームの本筋のタイトルとしては、2015年に稼働した『BLAZBLUE CENTRALFICTION』で完結。その後も他作品とのコラボタイトル『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』や、スマートフォン向けゲーム『BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR』などがリリースされたが、『ARC SYSTEM WORKS』全体としては「ギルティギア」シリーズに舵を切り始める。

「ブレイブルー」復活の可能性は?

そして今年1月には、実質的な最新作となる「BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR」が、リリースされてから1年も経たずにサービス終了。この現状にゲームファンからは、《ガチでギルティの繋ぎやったな》《CTのアーケード稼働当時に考察してた頃が一番面白かった》《蛇翼崩天刃ほんとすき》と当時を懐かしむような声が上がっている。

オワコンになったというより、「ギルティギア」シリーズへの移行を理由に“意図的に終わらせたコンテンツ”といった方が正しいかもしれないが、今後「ブレイブルー」シリーズの復活はあり得るのだろうか。

「ギルティギア」シリーズが長い沈黙を経て『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』をリリースしたことを考えると、いずれ「ブレイブルー」を再始動させることも不可能ではないように思える。

また、“森P”こと森利道氏は以前『ファミ通.com』のインタビューにて、「ギルティギアVSブレイブルー」の可能性について示唆。お互いのコンテンツが終わり、時期が来たタイミングで始動を考えると語っていた。現行の「ギルティギア」シリーズがひと段落ついたら、コラボという形で「ブレイブルー」シリーズにもスポットが当てられるかもしれない。

ただ、昨今のゲーム業界を考えると、そもそも“格闘ゲーム”というジャンルがいつまで続くのかも危うい状態。もし格闘ゲーム自体が廃れてしまったら、全く新しいタワーディフェンス3Dアクションゲームとして「ブレイブルー2」でも開発するのがいいかもしれない。

文=大上賢一

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Koldunova / PIXTA