2010年代の覇権声優・伊藤かな恵は今…“萌えアニメの女神”が鬼滅のモブキャラへ

2010年代の覇権声優・伊藤かな恵は今…“萌えアニメの女神”が鬼滅のモブキャラへ

2010年代の覇権声優・伊藤かな恵は今…“萌えアニメの女神”が鬼滅のモブキャラへ (C)PIXTA

今や華形として誰もが憧れる職業となった声優だが、その実情は厳しい競争社会。2010年代に一世を風靡していた声優・伊藤かな恵も、今では激しい荒波にもまれている。現在どのような活動を行っているのか、彼女の“イマ”を追ってみよう。

アニメブームの象徴だった伊藤かな恵

伊藤の名がアニメファンに轟いたのは、2007年に放送された『しゅごキャラ!』の主人公・日奈森あむ役がきっかけ。“天使”とも形容される声質は透明感に満ちており、どんな声優とも被らない唯一無二のギフトだった。

当然、伊藤は主に萌えアニメの世界で引っ張りだこ状態に。2009年には『とある科学の超電磁砲』の佐天涙子、2011年には『花咲くいろは』の松前緒花など、代表作を挙げればキリがないほどの売れっ子となる。

もはや2010年代のアニメ文化を代表する声優と言っても過言ではない存在。しかし、一時期と比べると近年はメイン級の役柄が激減してしまった。

一応、2019年には大ヒット作『鬼滅の刃』で「姉蜘蛛の姉」というアニメオリジナルキャラを担当しているが、回想シーンで登場するいわばモブキャラ。オタクたちの間では、《かな恵ちゃん最近見ないわ》《10年くらい前が全盛期かな…》《伊藤かな恵の声大好きやったから悲しいわ》と現況を心配する声も少ないない。

新境地はまさかのASMR

とはいえ、何も声優業界から姿を消してしまったわけではなく、継続的な仕事はむしろ豊富。たとえば、2011年から続く『プリティーシリーズ』では、約10年以上にわたって赤井めが姉ぇ(めが姉ぇ)を演じ続けている。

他にもアニメ『ONE PIECE』では、ホールケーキアイランド編からワノ国編にかけてウサギのミンク族・キャロットを熱演。2021年に開催された『キャラクター世界人気投票』で8位に輝くなどファン人気も高く、《キャロットたんが伊藤かな恵ちゃんって強すぎる》《キャロットの声かわいすぎるでしょ》と大きな話題を呼んでいた。

また、最近はASMR作品でも精力的に活動している模様。2021年にDLsiteにて発売された『禁断の赤ちゃん甘やかし耳かきフルコース』は、母性と幼さをかけ合わせた通好みの仕上がりになっており、《かな恵ちゃんのASMRが聴けるとは…》《かな恵さんの声ASMRに向いてるな~》と好評の声が相次いでいる。

メインヒロインの役は減ったかもしれないが、ニーズに合わせて今でもファンの耳を幸せにし続けていることは事実。むしろ声優のキャリアとして、1つの理想形なのかもしれない。

文=「まいじつエンタ」編集部

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Koldunov / PIXTA