アニメ『ダイの大冒険』でバーンの“小者化”が加速!? 原作と違う決定的な要素は…

アニメ『ダイの大冒険』でバーンの“小者化”が加速!? 原作と違う決定的な要素は…

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

いよいよ物語もクライマックスに差し掛かったアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)。9月10日に放送された第94話『絆にかけて』では、大魔王バーンとの死闘が描かれているが、そこでとある疑念が膨らみつつあるという。

※アニメ『ダイの大冒険』最新話の内容に触れています

大魔王バーンの奥義「天地魔闘の構え」を前にして、手も足も出ないダイたち一行。しかし絶望的な状況の中で、魔法使いのポップだけは冷静に状況を観察していた。そして彼は「天地魔闘の構え」の本質が“待ち”、つまりカウンターの技であることを見抜く。

バーンの隙を突くためには、こちらの攻撃が返された直後、畳み掛けるように追撃を加えればいい──。そう確信したポップは、ダイと共に最後の勝負に挑むのだった。

ついバーンの奥義の弱点を見抜いたものの、その過程でラーハルトとヒムが犠牲に。緊迫した状況で、ポップはまさかの「挑発」という奇策に打って出る。

「確実に勝ちたいならフツーに攻めてくることをオススメするぜ…大魔王さん?」と煽ることで、あえて「天地魔闘の構え」を使わせようとするのだ。そしてポップの策略は見事に成功し、バーンはみえみえの挑発に乗ってしまう。

小者化しつつある大魔王

魔王軍を率いる“大魔王”という肩書きに加えて、物語におけるラスボス的なポジションでもあるバーン。今回描かれたのは、そんな大物が“凡人”の挑発に誘われるという展開だ。

バーンはここ数話で真の姿を明かしたところだが、レオナ姫とのやりとりなどもあり、“老バーン”の時よりもカリスマ性が弱くなっていると話題を呼んでいた。今回の失態は、その印象に拍車をかけるものだろう。

また、主な展開自体は原作通りではあるのだが、アニメではバーンに声優・子安武人の声が付いていることも大きく影響。原作より一層“小物感”が際立ったとして、《声付くとあらためて小者だな、バーン様》《声のせいかも知れぬが真バーンになってからやたらと小物》《子安ボイスのうさん臭さがバーンの小者感に拍車をかけてる》《声がつくと真バーンの強いんだけど拭えない小者感が面白い》といった声が上がっていた。

他方で豊永利行演じるポップに関しては、原作よりもむしろ“勇者”らしさが増しているという声が多い。どちらもハマり役であることは間違いないが、これもある種のキャスティングの妙と言えるかもしれない…。

文=Tら
写真=まいじつエンタ