地上波では絶対不可能!『サンクチュアリ』大ヒットで“地上波ドラマ”のヒドさが露呈

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Netflixで配信され、世界的な大ヒットを記録している日本のドラマ『サンクチュアリ -聖域-』。ついに国内から、世界に通用する実写ドラマが登場したと大盛り上がりを見せている。

その一方で、地上波ドラマが世界でウケるのは到底無理だという問題が、改めて浮き彫りになったようだ。

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体は屈強だが、投げやりな性格の青年・小瀬清が相撲部屋に入門。力士になった彼は、とがった振る舞いでファンを魅了しながら、伝統と格式を重んじる角界を揺るがしていく…というストーリーだ。

5月4日より配信された同作は、世界50以上の国と地域で「今日のシリーズTOP10」入り。Netflix週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で6位を獲得している。

「『サンクチュアリ』は、国内でもメガヒット。有名人たちがこぞって『サンクチュアリ』を絶賛していますね。特に、吉本芸人の間では、『サンクチュアリ』を見ていない人がいないほど爆発的に流行しているようです。

Netflixの国内ドラマでは『全裸監督』が有名ですが、『サンクチュアリ』はそれをはるかに上回るヒットとなっています」(週刊誌記者)

『夕暮れに、手をつなぐ』の大失敗例

同作の主演は俳優の一ノ瀬ワタル。2011年ごろから映画やドラマに出演しているが、今作が初の主演。2年半に及ぶ相撲稽古や肉体改造を経て、この役に挑戦したそうだ。

「一ノ瀬のほかに、染谷将太、忽那汐里、小雪、ピエール瀧など、豪華キャストが出演していますが、このメンバーでも、もし国内の地上波ドラマだったら深夜行き。もしくは、採算が取れなそうなのでボツ!ということになったでしょう。

主演が無名で脇役も地味だと、絶対にスポンサーがつきませんからね。ほかにも、コンプライアンスの関係で地上波で放送不可能な描写が山ほどあります」(同・記者)

かといって、人気俳優を2年半も拘束して肉体改造させるなんて不可能。このドラマは一ノ瀬だからこそできたし、そもそも小瀬役を端正な顔立ちの今時イケメンが演じていたら、ここまでのヒットになっていないだろう。

ネット上でも《地上波でもこういうのやったら地上波ドラマも見るけど、スポンサーのご意向を反映したキャスティングになるから無理だろうな》《コンプラいうノイズが地上波を殺したいうことやろな》《地上波ドラマってキャスティング、コンプラとか何かと制約がかかるから、無難に刑事とか医療、美男美女の恋愛モノが量産されがちよな》といった声があがっている。

「例えば、前クールにTBS系で放送された連続ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』では、制作の過程で〝広瀬すずに方言を喋らせたい!〟なんていう、安直な流れがあったようです。テレビ局のプロデューサーたちが、こんなふうにキャストありきのドラマばかり作っているから、地上波は終わっていくんです」(同)

優秀なスタッフが、Netflixなどのネットコンテンツに流れていく理由がよくわかる。

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