TVerに“スパチャ”を導入!? 大不振のテレビ業界が禁断の一手を検討

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大不振が続くテレビ業界。禁断の大改革として、TVer(ティーバー)に〝スパチャ〟を導入する案が浮上しているようだ。

在京民放キー局5社と、在阪民放5社、広告代理店4社が共同出資して作り上げたのが、国内最大級の見逃し無料配信動画サービスTVerだ。

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「さまざまな目的があってのことでしょうが、ひとつは違法アップロード対策でしょうね。延々とイタチごっこになっているテレビ番組の違法アップロード問題に対抗するために、いっそ公式で配信してしまおう、と。そうすれば権利を持っている放送局に、再生回数に応じで広告収入が入るので健全といえます」(週刊誌記者)

しかしTVerは諸刃の剣。TVerサービスが世間に普及すればするほどテレビの視聴率は下がっており、広告枠を安売りせざるを得なくなっている。

「ぶっちゃけ、TVerの再生回数で得られる広告収入なんて、テレビ局からすれば微々たるもの。22年3月期決算の営業利益がたった12億円ですから。これを出資している各所で割って利益を分配すると、それぞれの手元にいくら残るのか…。テレビ局にとっては、誤差中の誤差のような利益です」(同・記者)

好きな番組に直接お金を払うシステム

TVerはこのまま普及が進んでも、テレビ番組の制作にかかる莫大な経費を補うことなど到底できないだろう。そこで浮上している案が、YouTubeの〝スパチャ〟こと、スーパーチャットのような〝投げ銭システム〟の導入だ。

「さまざまなエンタメ業界が苦しんでいる中、ウハウハ状態なのがVTuberたち。彼ら彼女らはオタクを手玉に取り、〝投げ銭〟させて荒稼ぎしています。

Tverではここまでガメつくはしませんが、〝好きな番組を支援しよう〟という名目で、番組に応援金を投じられるシステムを作るのです。

不人気の深夜番組や視聴率が悪いドラマをどうしても打ち切らせたくないコアなファンたち、推しを応援したいアイドルオタクたちを刺激し、金を巻き上げるのです。

イメージはあまりよくないかもしれませんが、今は好きなコンテンツにユーザーが直接お金を払う方法が主流。こちらのほうが、スポンサーに変な配慮をすることもなく、ユーザーと番組が直接やりとりできる健全なシステムと言えます」(同)

しかし、このシステムを導入すれば、ますますテレビ界はジャニーズ一強になってしまいそうだ…。

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