ドラマ脚本家の“高齢化”に強い危機感! 民放各局が新人を血眼で探し中

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ここ数年でドラマ枠は増え続け、10月からはフジテレビが週8枠、テレビ朝日と日本テレビが7枠、TBSが6枠と、世はまさに大ドラマブーム時代に突入している。

そこで各局は、新人脚本家の発掘と、脚本家の囲い込みに躍起になっているようだ。

これまで、新人脚本家の発掘コンクールを毎年欠かさずに行ってきたのは、フジテレビ、テレビ朝日、そしてNHK。しかし今年からはTBSと日本テレビも新人脚本家を募るコンクールを開催する。

「脚本界は高齢化が著しい。60代はもちろん、70代すらも前線に駆り出されている異常事態です。ベテランは書くのが早くて、連ドラという特殊な現場に慣れているのですが、時代感覚がない人が多い。

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刑事ドラマなどはまだしも、ベテランの書く恋愛ドラマはかなりキツい。今年1月には、61歳の北川悦吏子氏が書いた『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)、71歳の大石静氏が書いた『星降る夜に』(テレビ朝日系)が、時代錯誤だと呆れられていましたよね」(芸能記者)

現在放送中の福原遥&深田恭子主演のラブストーリー『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系)もかなり評判が悪いが、こちらの脚本家は65歳の龍居由佳里氏だ。

ネトフリに日本トップ脚本家をあっさり取られる

「こういった現状から、若手脚本家をテレビ局が必死に探しているのでしょう。新人脚本家を起用した『silent』(フジテレビ系)の爆発的ヒットを受けて、他局も新人起用に積極的になっているようです。しかしフジテレビでは、同じく新人を起用した『真夏のシンデレラ』が大苦戦。やはり新人の起用はリスクもあります」(同・記者)

ただ、これからは人気脚本家の取り合いになることは必至。自局のコンクールで新人を発掘し、ほぼ専属にして囲い込みたくなる気持ちも十分にわかる。

「先日、脚本家の坂元裕二氏が、Netflixと5年契約を締結したと発表されました。坂元氏は、紛れもなく日本トップの脚本家。これがネトフリ専任となってしまったのですから、民放テレビ局はいよいよ危機感を抱いています。

これにより、これまでは作品単位での契約だった脚本家との契約も、ネトフリのように複数年単位での契約になっていくと言われていますね。まるでプロ野球やサッカーのように、脚本家の移籍・契約事情がこれから注目されていくかもしれません」(同)

世界と比べると、ひと回りもふた回りも遅れをとっている日本の映像業界。新人の台頭による群雄割拠で、一気にレベルが上がることを願う。

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