『らんまん』最終回目前で視聴率17%超え! 朝ドラはオリジナルストーリーを諦めた方がいい?

画/彩賀ゆう

画/彩賀ゆう (C)まいじつ 

NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』が、いよいよ9月末に最終回を迎える。視聴者からは日々、名残惜しむ声が上がっている。

「日本の植物学の父」と呼ばれる高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにした物語。最終週「スエコザサ」9月27日の放送では、万太郎(神木隆之介)が理学博士に。

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かつての研究室仲間の前でスピーチすることとなった万太郎は、「植物と共に歩く中、私は学者として大きな発見をいたしました。あらゆる生命には限りがある。植物にも人にも」と主張。この言葉に込められた思いに、多くの視聴者が涙を流した。

25日放送回では、ナレーションを務めている宮崎あおいが、万太郎の遺品整理をするアルバイト・藤平紀子役で本編に出演。語りで「私は」と言っており、『らんまん』は紀子からの視点で語られていたと明らかになった。

こうした粋な演出もあって、同回の平均世帯視聴率は17.3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ、以下同)と驚異の数字をたたき出す。放送終了間際に視聴率がアップするのは、実に珍しいことだ。

オリジナルストーリーは爆死傾向に

「前作『舞いあがれ!』は序盤、物語の舞台である長崎県・五島列島の美しい風景とともに爽やかなストーリーを展開。主人公の舞(福原遥)が夢だったパイロットを断念して家業の工場を継いだまでは良かった。しかし、なぜか地元・大阪の工芸品を販売する会社を起業し、一体なにを成し遂げたのかよくわからない結末に。消化不良を起こして不評のまま終わりました。

また、炎上商法のような展開で注目を集め続けた前々作『ちむどんどん』は、言わずもがな。名残惜しいという声はゼロで〝早く終わって次の作品が見たい〟という空気に包まれましたね」(芸能ライター)

朝ドラは、実在する人物の物語を軸に描いたほうが無難なのかもしれない。

「近年放送されたオリジナルストーリーで良作だったといえるのは『カムカムエヴリバディ』くらいで、永野芽郁の『半分、青い。』は失敗。黒島結菜の『ちむどんどん』は沖縄本土復帰50周年を記念した作品だと謳っておきながら、ねずみ講にハマって家族に金を無心する息子や、そんな息子にお金を渡してしまう母親、自分の店をすぐに放り出すヒロインなど、強烈な家族のわちゃわちゃを描いただけで終わりましたから」(同・ライター)

制作陣はオリジナルストーリーを潔く諦めて、モデルとなる人物を探すことに力を入れたほうがよさそうだ。

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