役所広司『VIVANT』の脚本変更シーンを明かす 地上波連ドラを15年間も避けてきた理由

役所広司 

役所広司  (C)まいじつ 

俳優の役所広司が、12月10日放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)に出演し、テレビドラマに15年間出演しなかった理由を明かした。

役所といえば、2023年7月期放送の日曜劇場ドラマ『VIVANT』(同系)で、国際テロ組織のリーダーで、主人公の父親役を演じた。

役所の出演で物語に深みが出たものの、実は2002年から2017年までの15年間、地上波の連続ドラマには一切出演しなかった。そこには、日本のテレビドラマに危機感を感じていたからだと話す。

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番組MCの林修から理由を尋ねられた役所は、「かつては脚本家でドラマを見ようという時代がありましたよね」とし、『ふぞろいの林檎たち』の山田太一さんや、『北の国から』の倉本聰さんといった大御所の名前を挙げていく。

脚本の良さを評価する基準が、最近では「だんだん遠ざかっていたような気がして」「内容的に作家性が減ってきたような感じがして、なんとなくテレビから遠ざかっていた」「地上波のドラマは(表現が)かなり制約される」と持論を展開する。

しかし、その一方で配信ドラマについては「自由度が高い」と評価。自身が出演した、福島第一原発を主題に据えたドラマ『THE DAYS』(Netflix)について「地上波では表現できないものがあるんだと思います。未だに」と語るのだった。

『VIVANT』でも実はトラブルが…?

「役所は、好評を博した『VIVANT』についても思うところがあったようです。それは、第6話で裏切り者の首が飛ぶシーン。脚本には『日本刀ではねる』と書かれていたものの、福澤克雄監督は『これをお茶の間でやっていいのか』と葛藤。最終的に、殺害シーンはシルエットで描くことになり、役所は『(監督は)ヒヨったな』と感じたといいます。それだけリアリティーある演出にこだわっているということでしょう」(芸能ライター)

そんな役所が、17年ぶりに地上波のドラマに出演した作品は、2017年10月期放送の日曜劇場『陸王』(同系)だった。

「役所が演じたのは、老舗の足袋メーカー『こはぜ屋』の4代目社長・宮沢紘一。オファーを受けた理由は、自身が古い人間であるが『古いものが頑張るっていいじゃないですか』と、宮沢の奮闘に共感したから。

また、同時並行で異なる役を演じられないという役所にとって、スケジュールをたっぷり空けることが必要不可欠だった。ちょうど『陸王』はそういった都合も噛みあったということでしょう」(同・ライター)

脚本が良ければ大御所俳優の腰も軽いというものだ。

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