元人気お笑いコンビ『江戸むらさき』が借金地獄に? 実家のラーメン店改装をテレビが特集するも賛否両論に

TK Kurikawa

(C)TK Kurikawa/Shutterstock

12月17日に放送された『坂上&指原のつぶれない店』(TBS系)が、ただの買収劇を美談にしたと、視聴者の間で物議を醸している。

番組は、つぶれそうな店を経営のプロが立て直す「立て直し企画」の第6弾を放送。今回、番組に依頼を持ちかけたのは、創業者の両親とともにラーメン店を営むという男性なのだが、彼はお笑い芸人というキャリアを持っている。

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「依頼したのは、2018年に活動を休止した『江戸むらさき』の磯山良司。父への思いから、経営危機にある実家の味噌ラーメン店・麺くらを手伝うため引退を申し出ましたが、相方や事務所に『立て直したら戻ってくればいい』と諭され、引退ではなく休止を選んでいます」(お笑いライター)

番組でも芸人としての実績が紹介され、NHK『爆笑オンエアバトル』の成績が23勝3敗で番組認定コンビになったことや、『笑いの金メダル』(テレビ朝日系)で金メダルを2個獲得した過去が明らかになる。

だが、いずれも20年前のもので、以降は伸び悩んだこともうかがえるだろう。

麺くらは茨城県にあるのだが、経営が回らず、借金は累計2000万円にものぼるという。主な原因は、店舗前の国道に中央分離帯ができたことによる入店のしづらさや、客に喜んでもらうために低く設定した価格。この立て直しを担ったのは、大手たこ焼きチェーン・築地銀だこの社長だった。

ただのフランチャイズ化だった?

社長はこれを機に別店舗へと生まれ変わらせる大胆なプランを挙げ、効率化によるメニューの刷新、インパクトのある唯一無二の商品として〝炭の味〟のするラーメンの開発を提案する。

店舗は炭焼きの鶏ラーメンを提供する「鶏そば 炭や」にリニューアルし、ラーメンは900円と1200円の二種のみ、座敷もすべてカウンターに統一されたほか、店舗外観の工事も行われた。

こうして大きな改革を行ったオープン初日、開店30分で満席と客足は好調で、1日で20万円超という目標売上の倍を叩き出すことに成功。途中で見られた磯山親子の涙からも、報われそうな雰囲気に包まれて企画は幕を閉じた。

希望のある展開に、視聴者からは《うまくいくといいね》《食べに行く》《磯山親子の涙につられて泣きながら見てた…》といった感動の声が相次ぐ。しかし、この感動の裏には〝大人の事情〟も見え隠れする。

「銀だこを運営する株式会社ホットランドの公式サイトを見ると、運営店舗に『鶏そば炭や 常総店』とある。どうやら、磯山の店を買収して傘下に置いたようです。磯山家としては、経営権を手放して雇われオーナーになったが、借金を会社が肩代わりしてくれた。ホットランド社としてもテレビによる宣伝効果で、借金を肩代わりしても利益が見込める、ウィンウィンの関係と言えるでしょう。実際、Xでは、番組を見た地元の人たちから来店報告が相次ぎし、宣伝効果が抜群だったことが分かります」(芸能ライター)

一部視聴者の中には、《体よく買収しただけやん》《買収されて『鶏そば炭や』というフランチャイズ1号店になっちゃったか》《借金あったとはいえ、完全にホットランド下に入ったんだな》といった声が上がっている。

チェーン展開のノウハウで効率化・利益アップには繋がったが、口コミサイトには、麺くら時代の方が良かったという声もある。新規客の獲得に乗り出し、常連が離れるのは何とも寂しいものがあるが、借金を考えれば仕方がなかったのだろうか。

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