吉本芸人たちを“過去の問題行為”を理由にテレビから追放へ! 東京五輪の時に出した日本国民の答え

松本人志 (C)まいじつ

やはり、吉本芸人には女性蔑視や体育会系気質が、組織体質として染み込んでいるのか…。

『ダウンタウン』松本人志の性行為強要問題を皮切りに、吉本芸人の〝レイプ体質〟が続々と告発されている。その流れは、さながらハリウッドで起こった「Me too運動」のようだ。

「松本をめぐっては、『週刊文春』で現在までに5人の女性が告発しているほか、セクシー女優、元グラドル料理研究家もSNSで被害を告発しており、余罪多数が濃厚。取り巻き芸人たちも、過去の番組で性行為強要を裏付けるようなトークが発掘され、〝松本に女性を献上する習慣〟があったと、吉本全体の体質が批判されています」(芸能ジャーナリスト)

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これに関連し、SNSやネット掲示板では過去に吉本芸人から性被害に遭ったという告発や、吉本芸人の過去の不同意性交スキャンダルが再燃。そのメンツも、太鼓持ちの関西芸人からご意見番気取りの東京芸人まで幅広く、吉本全体の風土だと思わざるを得ない。

「自宅に呼んだ女性が性交を断るやブチギレして執拗に追いかけ回す、ナンパを断られた逆恨みでツバを吐きつける、性交の様子を動画に撮るなど、ネットでは吉本芸人の女性蔑視な過去が続々と発掘されている。中には、松本同様に裁くべきだとの声や、彼らも活動自粛すべきだとの嫌悪感が相次いでいます」(同)

キャンセルカルチャーではない

これには「過去の責任を問うキャンセルカルチャーだ」との意見もあるが、2021年、東京オリンピックを前に、小林賢太郎や小山田圭吾などが、20年以上前の発言を理由にSNSなどで批判を浴び、続々と解任された。

これらは過去の著書やライブ・TVなどで公にされてきたものであり、大会を前にして発掘されたことから批判を浴びた形でもあった。これが指し示すのは、「過去のことでも悪事は許さない」という国民が出した答えだ。

〝テレビの人気者はOK〟なんていう不平等極まりない理屈は通らない。あの時に散々批判していた者の中に、まさか今回のことを擁護している者はいないだろう。

五輪は国際的な舞台で、日本国内でだけ活動するならOKなんて理屈も、このグローバル化の時代には通らない。事実、ジャニーズ問題は海外からの追及があった。

特に吉本興業に関しては、大阪万博に関わることが決定しているので、国際感覚に合わせた倫理観やモラルが求められるのは当たり前だ。

「価値観の変遷と世論の高まりにより、『時代が違っても許されないものは許されない』という毅然とした時代になったのだ。吉本芸人然り、これからどんどんと著名人の悪事は発掘され、批判を浴びるでしょう。泣き寝入りするしかなかった被害者が、時を経てようやく救済される時代になった。

さすがにやりすぎと言われても、これを望んだのは他ならない日本国民です。でなければ、犠牲になった先人が報われない」(批評家)

これはお笑い界のみならず、日本社会全体の問題だ。

「演劇界では、園子温監督が歴代の出演女優に、役柄と引き換えの性行為を強要していたことで事実上の業界追放。元女優の若林志穂氏も、1月14日のXで、《私が芸能界に居た時、主演の俳優さんから食事に誘われたら断わってました。翌日の撮影や数年後にスタジオで会うと無視されました》など、性行為の強要や意趣返しの陰湿な報復を明かしています。

漫画家・ろくでなし子も、《昔、某作家に映画と食事の後》として、性行為を強要されたことを自身のXで告発。お笑い・演劇と業界関係なく、日本は性行為強要がはびこっている性犯罪国家であることが分かります」(フリージャーナリスト)

慶應大学出身の元自民党議員・太田誠一氏は、過去に学生の集団性暴行事件に関して、「元気があるからいい」「正常に近い」と発言したことがある。これは当時も批判が寄せられたが、時の福田康夫官房長官はこれを擁護し、その後総理大臣にまで上り詰め、太田氏を農水大臣に起用した。

国を動かす人間ですらこの価値観なのだから、日本に性犯罪がはびこるわけだ。クリーンな国にするには、国民全員の意識の高まりが求められる。

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