『ダウンタウン』と『とんねるず』なぜ差がついてしまったのか? 周囲を取り巻く環境や扱いが天地の差

(上)とんねるず、(下)ダウンタウン 

(上)とんねるず、(下)ダウンタウン (C)まいじつ 

松本人志の性交強要スキャンダルを発端に、過去のセクハラ芸や女性エピソードが掘り返され、『ダウンタウン』が2人揃って炎上している。

『ダウンタウン』といえば、共演NGとまで囁かれたライバルに『とんねるず』がいるが、彼らもまたセクハラ芸では悪名高いものがあった。

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『とんねるず』もかつては、共演タレントや女優へキスしたり、胸を触っていた。現在炎上している『ダウンタウン』とも、さほど変わらないレベルだったと言っていい。

しかし、大御所扱いされて以降、『とんねるず』のセクハラ芸は徐々に鳴りを潜めていく。

松本が2019年の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で指原莉乃に「お得意の体を使って、何とかするとか」と発言したほか、2007年には浜田雅功が『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)で『森三中』村上知子の胸を背後から激しく掴むなど、比較的最近までセクハラ芸をしていた『ダウンタウン』とは道が分かれたと言えるだろう。

時代に適応してセクハラ芸を封印した『とんねるず』、それができなかった『ダウンタウン』。両者はどこで差がついたのか。最大の要因として考えられるのは、両者を取り巻く環境の差だ。

「松本が天才・カリスマと呼ばれ、お笑い界の頂点だと天皇扱いされているのは知っての通り。これは、彼の才能もさることながら、吉本興業という業界最大手の事務所に身を置き、元マネージャーの社長・会長が意のままに操れるという権力構造も影響しています。売れっ子にして権力者のため、事務所の社長を含め、松本に逆らえる者はいない。当然、芸人たちは太鼓持ちに終始し、それが『自分こそ絶対』という認識に繋がります」(ベテラン芸能記者)

後輩芸人の“女癖”も天と地の差

一方、『とんねるず』はというと、所属事務所は一貫して個人会社だ。周囲がゴマをすってくるような環境ではなく、権力や利害関係といった要素に頼らず、自力で今日までの地位を築き上げたといえる。

「巨大事務所の力をバックにブレーク、その後はマネージャーが幹部となり、権力との一体化まで果たした『ダウンタウン』は王座に君臨し、皆がひれ伏している。事務所内外がイエスマンばかりで、物を言える人物がおらず、自分が偉いとどんどんつけ上がっていきました。一方の『とんねるず』は個人事務所のため、尊敬されることはあっても、周りが必要以上に持ち上げることはなかった。自身を俯瞰視できる環境にあったため、芸風も軌道修正が可能だったのでしょう」(お笑いライター)

今回問題になっている女性事情に関しても、『ダウンタウン』と『とんねるず』は明暗がはっきり分かれている。

「松本の性行為強要疑惑もさることながら、浜田は何度も不倫が報じられ、今田耕司、木村祐一らダウンタウン軍団の芸人も、暴行に近い女性事情を武勇伝のように明かしている。対して『とんねるず』は、石橋がYouTubeで『今後は所属事務所社長と所属俳優として 新たなパートナーシップを築いて参ります』と前向きな離婚を発表し、木梨は愛妻家で知られています。彼らを慕う芸人も、有吉弘行、『バナナマン』、『おぎやはぎ』とプライベートでは大きな問題を起こさない。この師匠にして、この弟子ありといった様子です」(スポーツ紙記者)

近年、『とんねるず』はコンビでのメディア露出が激減しているが、逆転が起きるかもしれない。

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