ロケット「カイロス」打ち上げ直後に爆発「ロケットは難しい」イーロンマスク、堀江貴文氏が反応

宇宙開発ベンチャー『スペースワン』が3月13日、小型ロケット『カイロス』初号機を同社の発射場『スペースポート紀伊』(和歌山県串本町)から打ち上げたが、約5秒後に爆発し打ち上げは失敗に終わった。平日にも関わらず、現地に駆けつけた大勢のファンや関係者からは落胆の声が聞かれた。

同日スペースワンは、公式サイトに打ち上げ結果のリリースを掲載。現在、詳細な飛行データの確認を実施していることとともに「ミッションが未到達であったことに関してお客さまをはじめ、応援して下さった皆さまのご期待に沿えなかったことをお詫び申し上げます」と謝罪。「一刻も早く原因を究明し、打上げを再開して、小型ロケットによる打上げサービスの実現により、宇宙ビジネスのさらなる拡大に貢献してまいります」と今後の計画に影響がないことを示唆した。

スペースワンは、小型衛星の打ち上げビジネスへの参入を目指し、2018年の7月にキヤノン電子やIHIエアロスペースなどから出資を受け設立。同社は、契約から打上げまでの“世界最短”と打上げの“世界最高頻度”をめざす、小型ロケットで顧客の荷物を宇宙に運ぶ「宇宙宅配便」のサービス開始に向け計画進めていた。

同社が独自開発した小型ロケット『カイロス』は、全長約18メートル、重さ約23トンの固体燃料式のロケット。今回、情報収集の実証研究を行う政府の小型衛星を搭載し、軌道への投入が成功すれば民間単独としては国内初となるため注目されていたが失敗に終わり、宇宙開発関連の著名人からも反応が相次いだ。

宇宙開発企業『スペースX』のCEOを務め、宇宙ビジネスの難しさを知るアメリカの実業家イーロン・マスク氏はXに、「Rockets are hard(ロケットは難しい)」とシンプルに投稿。

宇宙ベンチャー『インターステラテクノロジズ』の取締役を務める実業家の堀江貴文氏はXで、「失敗かぁ、、、しかし固体ロケットは破滅的に破壊されるな、、怖い」「射場は壊滅的に破壊されてるだろうなぁ。。復旧予算どーすんだろ。。とかそんなことが気になってしまう現実感。他山の石としないと」「エアローンチはメリットをデメリットが上回ります。キャリアの維持費は莫大ですし、そもそも稼げるΔvはごくわずかですし、点火失敗した時のリカバリも難しい」と吐露した。

また、まだ成功していない『H3』や『カイロス』に日本政府の衛星を搭載したことに疑問を呈す投稿を引用し、「H3はJAXAなのでダミー衛星の予算確保してだいちは打ち上げない方が良かったけど、今回は民間ロケット振興という意味で政府からの発注実績は意義はあると思いますけどね」と綴り、「まさか政府がダミー衛星を民間企業に発注するわけにもいかんだろうし。まあスペースワンの自己資金でダミー衛星飛ばせって話なんだろうが、それだとギリギリの資金で動いてる民間企業支援にはならない」と宇宙ビジネスの資金面について綴った。

参考:スペースワン公式サイト

スペースワン公式リリース

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