藤井聡太が語る将棋界の天才、取材で40秒長考「表現という点においても本当にすごく完璧」

将棋の藤井聡太名人は、名人戦第1局に勝利した翌日の4月12日に取材に対応。記者から将棋界に存在する“天才”について聞かれ、約40秒“長考”する一幕があった。

記者が「以前の取材で“天才とは何か”っていうような問いかけをしたところ、藤井さんは考えられて、若島さんの名前を挙げられて……その天才性っていうのはどういうふうにお考えですか」と聞くと、藤井名人は「えーっと……」と答えをじっくりと考え込み、約40秒無言になった。

若島正氏は詰将棋作家で、藤井名人が小学6年生時の2015年から2019年まで、プロに交じり参加し5連覇(2020〜23年は中止)していた『詰将棋解答選手権』の出題を担当。今年の選手権は3月31日に開かれたが、藤井名人は不参加だった。他のプロ、アマチュア合わせて107人が参加したが、若島氏が作った第10番(39手詰)は90分(第2ラウンド)の制限時間内に誰も解けなかったことが話題になっていた。

長考の末、口を開いた藤井名人は「あんまり自分が言うようなことではないんですけど、若島さんの最近の作品だと、新しい構想であったり、テーマというのを実現したものが多いんですけれど。単にそのテーマが新しいというだけではなくて、表現という点においても本当にすごく完璧な作りになっているので。構想と表現が本当に見事に融合しているという点は、若島さんのご作品のひとつの特徴なのかなと感じています」と答えた。

なお藤井名人は若島氏の作品を「10番ですけれども、はい、解いてみました」と語り、「解いたんですか?」との問いに「そうですね、はい」と正解したことを示唆。「90分で区切って解いてみたので、一問ごとにどのぐらいかかったかというのは正確には分からないんですけど、第10番、30分から40分ぐらいだったかなと思います」と所要時間を明かしている。

視聴者は、藤井名人が第10番を解けたことに驚愕。「詰将棋解けたんだ、やっぱり凄い!」「あの問題は『人間への課題』ではなく『神に捧げる作品』だった、とどうやら神は満足してくださったようです」とコメントした。

参考:YouTubeチャンネル『将棋・囲碁ch 毎日新聞』

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