井上雄彦が生み出したバスケットボール漫画の金字塔『SLAM DUNK』。作中には数多くの名シーンがあり、今なお語り継がれているが、人によって好みはさまざまだろう。ネット上ではつい先日、とある配信をきっかけとして“名シーン論争”が巻き起こっていた。
論争の火ぶたを切って落としたのは、プロ格闘ゲーマーのDogura氏。生配信中の雑談で、「SLAM DUNK」について言及した部分が拡散されることになった。
そこでは視聴者と語らいながら「SLAM DUNK」の一番好きなシーンを語っており、陵南戦終了後の「さあ、整列だ」や桜木花道の「大好きです。今度は嘘じゃないっす」といったセリフが挙げられていく。
そしてその一方で、「山王戦のハイタッチ」を挙げるファンには不信感があるようだ。「『やっぱ山王戦のハイタッチっすよね』って言われたら、俺そいつ黒置きするわ」と語っていた。
名シーンの選び方でニワカが分かる?
「山王戦のハイタッチ」とは、お互いにいがみ合っていた花道と流川楓が、バスケを通してようやく認め合った瞬間をセリフなしで表した場面。終盤でも最大級に盛り上がっていたところであり、読者全員の目に焼き付いたページだろう。
しかしあまりにも有名な場面であるため、《安直だよね》《確かに黒っすね》《分からんでもない》と“ニワカ扱い”に同意する人も少なくない。
その一方で、名シーンの感動は不動だと考える人も。《どう考えても名シーンやし、逆にこれ否定する奴のが疑問に思うわ みんなと違う俺かっけえしたいだけやろ》と、鋭い反論が繰り広げられていた。
なお、この発言を発端として、ファンの間では「SLAM DUNK」で一番の名シーンについて議論が勃発。「メガネ君の3Pシュート」や、牧に一対一を仕掛ける桜木に対して仙道が「いけ」と呟くシーンなど、さまざまな場面が挙げられている。
とはいえ一番の名シーンを決めるのは難しく、大抵はマニア度を競うマウント合戦になるのが関の山。客観的に優劣をつけるのではなく、あくまで自分の思い出を大切にした方が平和に済みそうだ。
文=野木
写真=まいじつエンタ