個人勢VTuberの炎上が止まらない! クラファン詐欺に契約トラブル、警察沙汰にまで…

個人勢VTuberの炎上が止まらない! クラファン詐欺に契約トラブル、警察沙汰にまで…

個人勢VTuberの炎上が止まらない! クラファン詐欺に契約トラブル、警察沙汰にまで… (C)PIXTA

近頃のVTuber界隈では、『にじさんじ』や『ホロライブ』など、企業に所属する大手事務所のVTuberたちが相次いで炎上中。しかしフリーで活動する“個人勢VTuber”の界隈も、負けず劣らず闇が深いようだ…。そこでは目を疑うような問題行動の数々が散見される。

夢を裏切った古参VTuber

<その1>環右金のクラファン詐欺
最近話題になった「個人勢」の騒動といえば、環右金という男性VTuberの不祥事。彼は“弾き語り系VTuber”として活動しており、1stアルバム制作プロジェクトのための資金を、2020年からクラウドファンディングで募っていた。

結果として、目標金額に設定された50万円に対し、約80万円という多額の支援金が集まったという。だが、支援者に送られるはずのリターン(返礼品)が、一向に履行されない事態に。最終的に環右金は、クラウドファンディングで集まった支援金を着服していたことを告白した。

どうやら彼はコロナ渦の影響で当時働いていた店が休業になり、失業したとのこと。ちょうどそのタイミングでクラウドファンディングで集まった支援金が振り込まれ、手をつけてしまったそうだ。

環右金は支援者への返金対応を告知し、相当猛省しているようだが、世間からは「クラウドファンディング詐欺」として非難する厳しい声が。かなり古い時期から活動していた“古参VTuber”だったこともあり、《環右金さん残念だな、歌も話も好きだったのに》《なんかもうただただ悲しいわ》《環右金さんそんなことしてたの…!? 久しぶりに見たと思ったらやばいでしょそれは…》と失望する人も少なくない。

なお、環右金は個人VTuberたちが集まるコミュニティ『BANs』の一員だったが、今回の騒動で“除名”となった。しかし「BANs」に所属していた個人VTuberの炎上騒動は、今回が初めてではない。

警察沙汰になってしまうVTuberも…

<その2>ケリンの騒音騒動
たとえば以前は、古参VTuberのヤミクモケリンが騒音トラブルで炎上。この件は、とある一般男性が、隣人の騒音に悩まされているとのツイートを投稿して明るみになった。男性はボイスレコーダーに録音された“騒音”の証拠音声を公開したのだが、この騒音の主が動画の収録をしていたケリンだったのだ。

どうやら騒音騒動は警察沙汰にも発展してしまったようで、ケリンも《今回の騒音被害の疑惑の件ですが、間違いなく私です》と認めて活動を自粛。ケリンは音割れするほどの“大声”で笑いを取るタイプの芸風だったため、隣人の心労は相当なものだっただろう。

<その3>VICの契約不履行&活動妨害
同じく「BANs」に所属していた『城星譲友&VIC』は、コンビ間のトラブルで業界から去ってしまうことに。彼らは『ジョジョの奇妙な冒険』をモチーフとした特殊な活動スタイルのVTuberで、当初は“スタンド役”のVICだけに中の人がおり、女性キャラクターの城星譲友は“喋れない”という設定だった。

その後、城星譲友にも中の人が入り、実質的にコンビでの活動がスタート。しかし両者の間にトラブルが発生し、解散にいたっている。間に入った「BANs」の発表によると、城星譲友の中の人が全額受け取るはずだったスーパーチャットの収益を、一部しか受け取れていなかったりと、数々の契約不履行があったようだ。

それだけでなく、城星譲友からの抗議をVICが恫喝のような形で封じ込めるなど、まるで搾取のような実態が明らかに。城星譲友の中の人の個人的な活動を、VIC側が妨害していたといった事実も発覚し、ネット上では《圧力かけて口封じするとか最悪すぎる》《金は人を狂わせるんだな》《えぐすぎる…》とドン引きする人が続出した。

ただ、「BANs」のメンバーは個人VTuberの中では知名度が高いため、騒動が明るみに出やすかったのだろう。登録者数が4桁にも満たない個人勢VTuberはいくらでもいるが、何らかのトラブルに巻き込まれても表面化しづらい。

こうしたトラブルが、氷山の一角でなければよいのだが…。

文=大上賢一

【画像】

oduaimages / PIXTA