“Z世代”も言葉狩りの餌食に? イーロン・マスク買収後のツイッターは…

イーロン・マスク 

イーロン・マスク (C)Kathy Hutchins / Shutterstock 

最近、ネット上で〝嫁警察〟が急増。誤った日本語をここぞとばかりにあげつらい、正義を主張している。

「自分の妻のことを嫁というのは、関西出身者に多い傾向がありますね。『嫁』は厳密には〝息子の配偶者の女性〟のことですが、最近は、妻や結婚した女性の意味で使われることもあり、決して間違いではありません。しかし、社会人としては妻と呼んだ方が無難でしょう。特に最近は『嫁にもらう』というような表現は避けられる傾向にあり、そんな部分も〝嫁警察〟を刺激しているのではないでしょうか」(ネットニュースサイト編集者)

最近では、テレビ朝日アナウンサーの久冨慶子が結婚指輪を落とし、後に見つかった騒動について、夫のサッカーJ1『ジュビロ磐田』の大津祐樹選手が、《嫁がご迷惑をおかけしました》とSNSへ書き込んで物議を醸したばかり。また、関西地方では妻のことを〝相方〟と呼ぶこともあり、こちらも指摘を受けることがある。

「相方というのは〝一緒に物事をする人〟という意味で、コンビ漫才などのパートナーを指します。しかし、近年は若者を中心に、恋人や配偶者をこう呼ぶこともあり、ネット上でたびたび物議を醸していますね。特に関東では相方という呼び方に著しく拒否反応を示す人も多く、揉めることも少なくありません」(同・編集者)

昨年1月放送のラジオ番組『田中将大のオールナイトニッポンNY』(ニッポン放送)では、プロ野球選手の田中将大が、妻という言葉を使いながら家族のエピソードトークを展開。ゲストの中居正広から「妻なんですか? 嫁って言う人もいますけど」とツッコまれたが、「妻です」と譲らなかった。

「○○警察」はほかにも…

他にも同じようなパターンとして、匿名掲示板にちょくちょく出没するのが〝納車警察〟だ。こちらは主に自動車関連のスレッドで、新しい車が手元に届いた人が「納車しました」と書き込んだ時に出動。「ディーラーさんお疲れ様です」などと揶揄するのが定番のパターンに。本来は「納車された」が正しい言い方だ。

「最近では『Z世代』が言葉狩りの対象になりかけています。ロシアのウクライナ侵攻を受け、ドイツではロシア軍の象徴『Z』表示を禁止する法案が通り、違反すると禁錮刑になる州もあるほど。危惧している人たちは《もう少し時世に敏感にならないと、海外から批判される可能性もある》と声を上げていますが、当のZ世代からは呆れ声も聞かれます」(同)

また注目を集めているのが、ツイッター社を約5兆6000億円で買収したイーロン・マスクの動向だ。ここ最近の言葉狩りに嫌気が差している人たちからは、

《イーロンマスクはTwitterの言論の自由を担保すると同時に、どのような形でTwitter社が言葉狩りをして来たか明らかにして欲しいものだ》
《ツイッターがイーロンマスクの私物になったら、とりあえずバカみたいな言葉狩りはやめさせろ》
《マスク氏、言論の自由を守るためにこの簡単に言葉狩りで凍る現状をなんとかしてくれ》
《言葉狩りみたいな凍結がなくなるといいなぁ》

といった要望の声が上がっている。

しかし「髪を切った」ことを「髪を切られた」と表現する人はほとんどいないように、いちいちネット上の曖昧な書き込みを気にしていたらキリがない。

もし言葉狩りをする人が現れたら、華麗にスルーするのが1番なのかもしれない。

【あわせて読みたい】