このところ一部界隈で盛り上がりを見せていた、サバイバルゲーム『Rust』のストリーマー専用サーバー。配信者たちが和気あいあいとゲームを楽しんでいたのだが、そこで元プロゲーマーのまちょ(MaTtyo)が一線を越えてしまい、サーバーから“排除”されてしまった。
尖りとエンタメを履き違えた末路?
通称『ストリーマーRust』(ストラス)と呼ばれる今回の企画では、100人を超えるストリーマーたちが同じマップに集結。24時間いつでも稼働しているサーバーで、さながら“メタバース”のような共同生活を繰り広げていた。
発端となったのは、同サーバー内で「カセットレコーダー」というアイテムにボイスを吹き込む遊びが大流行したこと。そこでまちょは略奪によって、VTuberやストリーマーのボイスを吹き込んだカセットを手に入れる。
さらにそのカセットを視聴者に見せながら、《聴かせて欲しいんだったらいくら?》《ビッツとかいただけたら全然聴かせますよ》などと発言。Twitchにおける投げ銭「ビッツ」を要求していたことが、ゲーム内アイテムを現実の通貨で取引する“RMT”に当たるとして、非難が殺到してしまった。
おそらく本人としては本気で稼ごうとしていたわけではなく、炎上しそうなラインのギリギリを攻める“悪ノリ芸”の一種だったのだろう。しかしその結果、専用サーバーの運営からBAN処分を下されることに…。
ストサバBANされたっぽいす!
スタの兄貴達に出会えて、45組でやってこれて俺はクソ幸せでした!!!ありがとうございます!!!
ストサバが終わったらちゃんと文面にして自分の失言的な事も謝罪ツイートしようと思ってましたが、ここにて謝罪させて頂きます。
まず初めにストサバにて自分の事を 続く— まちょ/MaTtyo (@MaTtyofps) June 22, 2022
まちょは謝罪ツイートを投稿したものの、視聴者からは《他の配信者に迷惑かけないでください》《ガチ腫れ物じゃん》《一生ソロで勝手にやってろ》と総スカンを食らっている。
試されるストリーマーの才能
他にも「ストラス」では、VTuberの赤見かるびが尖った芸風によってプチ炎上。「にじさんじ」VTuber・渋谷ハジメの拠点をルール違反スレスレの方法で荒らしたことで、《迷惑行為で売名したいだけ》とファンから顰蹙を買うことに。また、同事務所のアルス・アルマルとの間でもいざこざが起きた。
まちょや赤見かるびの主戦場であるTwitchなどのストリーマー界隈では、“ライン際”を攻めることがもてはやされる傾向にある。逆に平和な馴れ合いは馬鹿にされがちで、その延長線上に“VTuber蔑視”のような風潮もあるという。
そうした界隈からすれば、多少攻めたことをしてでも注目を集めようとするのは当然の振る舞い。しかし「ストラス」ではさまざまな界隈の配信者が集まったため、軋轢が生じることになったのだろう。
とはいえ“尖り”をエンタメに変えるためには相応のテクニックが必要であり、過激=面白いという考え方はたんなる勘違い。実際にストリーマー界隈でも、数字のある配信者はいずれもラインの見極めが非常に上手い印象だ。
6月23日で「ストラス」は一旦終了し、27日から招待制として改められるとのこと。もしかすると、誰が“本物”だったのか判別する良い機会だったのかもしれない。
文=「まいじつエンタ」編集部
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