9月12日発売の『週刊少年ジャンプ』41号から、渡辺シンペイによる新連載『ギンカとリューナ』がスタート。王道ファンタジーに評価は上々だが、ファンタジーならではの細かい描写にツッコミの声が相次いでしまったようだ。
※『ギンカとリューナ』最新話に触れています
「ギンカとリューナ」の物語は、みなしごのリューナが、雪だるまの見た目をしたギンカと出会うことから始まる。実はギンカはかつて身体を失った魔術師であり、その不思議な力をリューナに教えるのだった。
そして5年間の修行を経て、魔術師として成長したリューナ。失われたギンカの体を取り戻すべく、2人は冒険の旅に出る──。
週刊少年ジャンプ41号本日発売📚
新連載2連弾第2弾‼️
表紙&巻頭カラー54Pは
『ギンカとリューナ』🎉センターカラーは『大東京鬼嫁伝』『あかね噺』『夜桜さんちの大作戦』‼️
※今週の『僕のヒーローアカデミア』『ルリドラゴン』は休載します
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— 少年ジャンプ編集部 (@jump_henshubu) September 11, 2022
出会い・修行・旅立ちがすべて1話にまとめられ、テンポ良く進むストーリー。「ギンカの体探し」という物語の大目的も明示され、お手本のような第1話となった。だが、あまりにテンポが速すぎたせいか、理解が追いつかない読者もいたようだ。
とくに疑問を抱かれていたのが、リューナがギンカのために、魔法で雪山の環境を再現するシーン。リューナが吹いた息で、ギンカの体表面か、一部の空間を雪山のように仕立てていたが、読者にうまく伝わらなかったらしい。
ネット上では、《「育った山の環境再現」がいまいちピンと来ない》《山の環境を再現したってとこ、絵の描写曖昧にしすぎじゃない?》《毎回山の外の環境を山の環境にするって事? それとも体の中に環境を構築したって事?》と戸惑いの声が上がっていた。
魔法を現実に落とし込みたい読者たち
それだけでなく、魔法の描写に茶々を入れる声も。同作では「魔術師に不可能はない」というのがセオリー。そのため、現実ではありえない超常現象が次々描かれている。
リューナも序盤から、不可能を可能に変える魔法を披露。たとえば、雪山だった場所に春山のような土地を作ったり、雪がない場所に雪を降らせたりと、環境を大きく変える力をもっていた。
それが、一部の読者には“環境破壊”に映ったようで、《一帯を環境破壊しながら旅するクソ厄介女の話でなんだこれ》《これからも魔術で雪山の環境を再現していくのかな。それによる影響はどうなるだろうか》といった反響が。
こうした揚げ足取りのような感想が上がるのも、膨大な読者数を誇る「ジャンプ」の作品ならでは。『僕のヒーローアカデミア』のように、細かい描写を一々ツッコまれてしまう作品もあるので、物語の説得力を確保することが必須となりそうだ。
文=野木
【画像】
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