「キーマウでFPS」はもはや化石？『Apex』がコントローラー最強のゲームへ （C）PIXTA
「PADでFPS」という言葉が悪口として使用されていたのは、ひと昔前の話になりつつある。最近では人気バトロワゲーム『Apex Legends』にて、PADが猛威を振るっており、むしろ歴戦のFPSゲーマーたちが駆逐されつつある勢いだ。
今や完全にパッド環境の「Apex」
かつて、PCでFPSゲームをプレイする際には、キーボードとマウス（キーマウ）によって操作するのが当たり前だった。家庭用ゲーム機のような“ゲームパッド”を接続して使う者はマイノリティであり、差別を受けていたという。
「Apex Legends」もまた、リリース当初はキーマウのプレイヤーがメインだったが、いつしかPAD勢が界隈を席巻することに。一般プレイヤーはもちろん、競技シーンで活躍するプロたちもPADを選ぶようになっている。
最近では、海外の有名チーム『Sentinels』に所属するLou選手が、自身の配信にてPADへの移行を発表。元々キーマウのトッププレイヤーだったが、「キーマウの時代は終わった」と言い、もはやPAD使いがいないチームはありえないという考えを語っていた。
また実力・知名度共に世界の頂点と言える『TSM』のImperialHal選手も、当然のようにPADを使っている状況。世界トップの実力を持つ選手たちの動向に、国内のキーマウプレイヤーたちもショックを隠せないようだ。
PADが有利になってしまう理由
相次ぐ実力者たちのPAD移行に対して、ネット上では《ImperialHalもLouもPAD移行か。嘘だと言ってくれ》《LouがPAD移行とか、Apexの競技シーン大分終わってるな》《もう人力じゃ勝てないって悟ったのかな》といった驚きの声が。
また、PAD勢が猛威をふるう競技シーンの現状に対して、《競技シーンはPADとキーマウで分けてくれ》《競技のPadは擦ってボコボコでほんまにおもんないからどうにかしてくれ》と不満をもらす人も少なくない。
そもそも、PADがキーマウより有利に働くのは、ゲーム内で設定されている“エイムアシスト”の仕様による。敵に照準を合わせるのを補助する機能によって、皮肉にも本来は扱いづらいPADの方がキーマウよりも狙いやすくなっているのだ。
今や近～中距離の撃ち合いでは、キーマウはほぼ勝てないという意見も。今年8月に行われた『FFL GLOBAL CHALLENGE 2022』の日本代表決定戦では、出場選手のうち半数以上がPADプレイヤーだったというデータもある。
キーマウを愛するFPSプレイヤーたちが向かう先は、やはりもう1つの覇権シューティングゲーム『VALORANT』なのだろうか。
文＝「まいじつエンタ」編集部
【画像】
SeventyFour / PIXTA