
松本人志 画/彩賀ゆう
ガチガチなコンプライアンスのせいなのか、単純に企画力が低くなったせいなのか、つまらなくなったといわれているテレビのバラエティー番組だが、そんな中でも輝いているのが『水曜日のダウンタウン』(TBS系)だ。
しかしそんな覇権番組でも、スベってしまうこともある。2022年に、つまらなすぎて炎上した回を紹介しよう。
まずは、5月25日に放送された「ハプニング盛り込みネタ選手権」。劇場でネタを披露する際にハプニングが起こることもあるが、そのハプニングを自ら仕込んでネタに取り入れるという企画を行った。
この選手権にトップバッターとして登場したのが、プレゼンターも務めた「Aマッソ」だった。
彼女らは、マイクがハウリングする、客席からカバンを投げ付けられる、舞台のセットが倒れてくる…といったハプニングを自ら仕込み、それをネタに取り入れて漫才を披露した。
しかし、そのVTRを観ているスタジオは冷え冷え。『ダウンタウン』の2人や土田晃之は終始苦笑いで、何とも言えない表情を浮かべるのみ。
一方で「Aマッソ」は手応えを聞かれると、「かなり良かったんじゃないかな」「ハプニング得意かも。今後劇場でやっていける自信がつきましたね」と、自信満々に答えていた…。
なお、他の挑戦者はスベったことを自覚しており、ピン芸人のZAZYは「ここ6年ぐらいで1番スベった気がします」と自虐。するとVTRを観ていたスタジオにようやく笑いが起き、浜田雅功も「分かってたんや」と頷いていた。
ほぼ全員がスベったこの選手権。松本人志も「TVerで流さなくていいかな」と追い打ちをかけていたが、ネット上でも案の定、批判的な声が殺到。特に、スベり散らかしたのに、なぜか手応えを感じていた「Aマッソ」が槍玉に挙がり、
《Aマッソやばいな笑 つまらなすぎて見てて苦しかったよ笑 松ちゃんの顔辛そうで見てられなかった…しかも手応えあり。やばいよ》
《「手応えありました」とか言うたAマッソ、エゴサして現実知って》
《Aマッソ「そこそこウケたな~!w」 ZAZY「クッソ滑った…」そういうとこやぞ》
《ZAZYは自分でスベったって分かってたからまだいいけど、Aマッソの自信はどっからくるねん》
といった批判が殺到した。
「こんなのテレビで流す価値ねえよ」
続いては、7月6日放送の〝子ども・母・祖母・曾祖母〟の4世代がバトンを繋いでいくリレー企画「4世代対抗リレー」だ。
第3弾となる人気企画だが、一般人の家族、特に女性を晒し物にすることにフェミニストが激怒した。
VTRでは、14歳で第一子を生んだという母が出演し、中学時代に出産を経験したというエピソードも明かされる。
またインタビューによって、学生時代や父の存在といった〝ナイーブな話題〟を聞く一幕も。
さらに2組目に登場した母も13歳で妊娠したことが語られ、「やや危険なニオイもする」といったナレーションで紹介されていた。
するとネット上には
《結局女はエンタメ扱い》
《若くして産んだ女性たちを晒し者にして、何がしたいんだろう》
《1ミリも笑えない。何が面白いと思って企画したんだろう》
《水ダウよく見てたのに、今回の企画が不快過ぎてチャンネル変えたわ》
など、怒りの声が続出することに。
単純に企画自体もマンネリでつまらなくなっていたため、擁護の声も少なかった…。
最後は、12月7日放送の「芸人が今までで一番面白かった瞬間は誰が見ても面白い説 第6弾」。
こちらも番組恒例の人気企画だが、『天竺鼠』川原克己、ピン芸人・みなみかわが選んだ〝一番面白かった瞬間〟が、内輪ノリでつまらなすぎると炎上した。
「川原は、ピン芸人・宇都宮まきのインスタ動画をチョイスしましたが、スタジオで猛烈にスベって、出演者は『いやいやいや…』『シュールやなぁ…』と完全に苦笑い。誰もフォローすらできていませんでした。
続くみなみかわも、同じ事務所の売れてないベテラン芸人のVTRをチョイス。川原同様に完全に内輪ノリでした」(芸能記者)
VTRを見ていた松本も苦笑いするだけ…。視聴者からは
《もうネタ切れだなこの企画》
《知り合い補正ある話しちゃダメやぞ》
《こんなのテレビで流す価値ねえよ》
《これで笑ってる俺カッケーってのがクソうざい》
《まっつん怒りが顔に出てるよ》
と批判が殺到していた。
かつて『水曜日のダウンタウン』は、つまらなすぎる企画をお蔵入りにしたり、アレンジするなどしてなんとか活かしていた。
クオリティーにこだわっていられないほど、現場はカツカツなのだろうか…。