「タイパ」を求めるZ世代向け?『ディスガイア7』課金要素をめぐって激しい議論に

「タイパ」を求めるZ世代向け?『ディスガイア7』課金要素をめぐって激しい議論に

「タイパ」を求めるZ世代向け?『ディスガイア7』課金要素をめぐって激しい議論に (C)PIXTA

タイムパフォーマンスを求める人々が増えているという令和の現代。先日発売された人気SRPGシリーズの最新作『魔界戦記ディスガイア7』では、タイパ志向の課金要素が実装されており、ゲーマーの間で賛否両論を呼んでいる。

時間はお金で買える!

数あるSRPGの中でも、やり込み要素や痛快さを売りにして一定層の支持を得てきた『ディスガイア』シリーズ。今作もキャラクターのレベルは9999まで上げることが可能だ。

さらに最大レベルまで育てると、“転生”を繰り返すことで能力値がどんどん上昇していく。

そんな「ディスガイア7」も、最近のゲームにありがちな商法として、さまざまなDLCが用意されている。中でも今回問題とされてしまったのは、「ブーストチケット」という消費アイテムだ。

これはレベリングをさらに効率化させられるアイテムで、『ブーストチケット100%』(税込110円)、『ブーストチケット400%』(税込330円)、『ブーストチケット900%』(税込550円)の3つが販売されている。

時間がない人はお金の力でキャラクター育成の時間を短縮できるようだが、ネット上では、《ひでぇ課金システムだな》《その辺のバランスも含めてゲームの面白さだと思うんだけど 金で解決させるのか》《もうソシャゲでやれ》《やり込みゲーでブーストってどうなのよ》といった声が上がっている。

攻略をサポートする課金アイテムの是非

どうやらゲーマーの中には、攻略に直接影響する消費アイテムを販売するやり方に、拒否感を示す人が少なくないようだ。

とはいえ、「ディスガイア7」は同アイテムを買わないとまともに進行できない難易度設定ではない。

むしろユーザーからは、《ディスガイアシリーズ好きで買う人が成長率がちょっと変わる程度のものをわざわざ買うのかな》《適当にポチポチしてるだけでレベルも金もモリモリ増えるのにな。古参悪魔のみんなは絶対に買わないだろこれ》といった疑問の声が上がっている。

ちなみにゲームの攻略に有用なアイテムをDLCとして販売するのは、最近の国産買い切りゲームでありがちな手法だ。

たとえば2021年に発売された『テイルズ オブ アライズ』も、ゲーム内のお金(ガルド)や、パーティのレベルが上がるアイテムが販売されていた。

同作も「テイルズ オブ」シリーズの中では若干ガルドが溜まりづらいゲームバランスではあったものの、課金が必須級の難易度ではない。

最近の業界では、高コストな買い切りゲームよりも低予算なソシャゲの方が稼げる状況が続いている。

その中で苦肉の策として編み出された手法なのかもしれないが、どれだけ効果をあげるのだろうか。

文=大上賢一

【画像】

Khosro / PIXTA