『SPY×FAMILY』10巻（遠藤達哉/集英社）

アニメ化が大成功し、一躍国民的コンテンツへと成り上がった『少年ジャンプ＋』の看板漫画『SPY×FAMILY』。しかし原作勢の間では、ストーリーの展開が“遅すぎる”ことが話題になっており、苛立ちを露わにする人もいるようだ。

※『SPY×FAMILY』最新話に触れています

直近の展開では、アーニャをはじめとする「イーデン校」1年3組の生徒たちが、テロリストによるバスジャックの被害に遭ってしまうことに。

2月6日に配信された第75話で、ようやく事件が収束し、犯人逮捕のきっかけを作ったアーニャやダミアンたちには「星（ステラ）」が授与された。

『SPY×FAMILY』７５話更新されてます。
よろしくお願い致します。
あと次回は単行本作業等のため休載とさせて頂いてます。
ご了承頂けますと幸いです…。https://t.co/Bno66w4T9w pic.twitter.com/k2UNvhCPAa

— 遠藤達哉 (@_tatsuyaendo_) February 7, 2023

「星」は学業やスポーツ、社会活動などですぐれた功績を修めた生徒に授与されるもの。第16話で獲得した分と合わせて、アーニャはようやく2個目の星をゲットしたことになる。

ところでロイドの目的の1つは、アーニャに「星」を8個集めさせて特待生にし、親子で懇親会に出席すること。それによって政治家のドノバン・デズモンドと自然に接触できる…という算段だ。

しかしアーニャが手に入れた「星」の数は、いまだ8個には程遠い。すでに連載が4年目に突入しつつあることを思えば、スローペースだと感じられるだろう。

読者の間では、《アーニャ今2個目なんだ…ちょっとペース遅くない？》《このペースだと50巻余裕で超える》《今回は3つぐらい一気にもらってもよかったんじゃないか？》といった声も上がっている。

休載の増加でより遅く…

もともと、「SPY×FAMILY」は週刊連載ではなく、“隔週”で更新されている作品だ。必然的に1つのエピソードにかかる時間も長くなり、バスジャック事件は現実の時間でいうと4カ月近くかかっていた。

しかも、次回更新の予定だった2月20日分は休載することが発表済み。第76話の配信は、1カ月後の3月6日となるという。アニメ化だけでなく、劇場版やミュージカルの企画も進んでいるため、作者の遠藤達哉が多忙なのかもしれない。

この状況に不満を募らせる読者もおり、《スパイファミリー更新クソ遅いんだけど》《1年たって20話も進んでないってw 何してんの？》《面白くても更新の間が空きすぎると萎えるな～》といった愚痴もチラホラ。

アーニャの「星」も気になるところだが、ヨルとメリンダの交流など、思わぬところで進展が見られそうな気配もある。

メディアミックスが落ち着いたら、一気にドラマが加速していくことを期待しよう。

文＝野木
写真＝まいじつエンタ