『うたプリ』新作ゲーム7年放置で“別の女”に横流し…女性ファンが激怒した真の理由

『うたプリ』新作ゲーム7年放置で“別の女”に横流し…女性ファンが激怒した真の理由

『うたプリ』新作ゲーム7年放置で“別の女”に横流し…女性ファンが激怒した真の理由 (C)PIXTA

10年以上にわたり、熱狂的な人気を博しているブロッコリーの女性向けメディアミックスコンテンツ『うたの☆プリンスさまっ♪』(うたプリ)。同作をめぐって、現在ネット上で炎上騒動が巻き起こっている。

一体なぜこれほどまでに、ファンたちの逆鱗に触れてしまったのか…。その根本的な理由は、“プリンスの冷遇”と“プリンセス贔屓”にあるという。

「プリンセス」をめぐって炎上

「うたプリ」はアイドル志望の少年たちを魅力的に描いたコンテンツ。いわゆる“乙女ゲーム”から始動し、TVアニメ化や舞台化なども成功させており、多くの女性ファンに支えられている。

4月1日、コンテンツの新展開として、『うたの☆プリンセスさまっ♪ BACK to the IDOL』(バクプリ)が始動した。こちらは女性アイドルたちを主人公とした作品らしく、「うたプリ」の性別逆転バージョンといった印象だ。

しかし「バクプリ」は女性ファンたちに受け入れられず、ネット上で激しい批判の嵐が巻き起こることに。

「うたプリ」の原作・企画原案・音楽プロデューサーを務めるElements Gardenの上松範康氏は、騒動にショックを受けたらしく、ツイッター上で現在の心境について告白した。

上松氏いわく、実は「バクプリ」は2008年から「うたプリ」と同時並行的に進められてきた企画であり、《どちらも無くては生まれなかったもので、どちらも自分の中で子供のように大切なもの》と考えていたそうだ。

だからこそ「バクプリ」をめぐる炎上騒動で心が折れてしまったようで、今後しばらく「うたプリ」の楽曲制作に関して「お休み」をとることにしたという。

“生みの親”による謝罪騒動にまで発展した「バクプリ」の炎上。しかし批判の声はいまだ収まらず、上松に対してリプライや公式RTで不満をぶつけるファンの姿も少なくない。

なぜこうも界隈が荒れているのか、その理由の1つは、「うたの☆プリンセスさまっ♪」という企画名にある。

「うたプリ」ファンたちが激怒した理由

「プリンセス」という呼称は、そもそも「うたプリ」ファンを指す言葉で、男性アイドルが「My Princess」と呼びかける楽曲なども存在した。

そんな大切な地位を、新キャラクターたちの女性アイドルたちが奪ったため、怒りを買ってしまったのだ。

しかしさらに本質的な問題は、「うたプリ」のコンテンツ展開に関わっている。「うたプリ」は多額の利益によってブロッコリーを支えているのだが、ファンたちは“作品への還元”が十分ではないと不満を抱いていた。

たとえば「うたプリ」は2016年に、『うたの☆プリンスさまっ♪ Dolce Vita(ドルチェ ヴィータ)』というゲームの企画を発表したが、一向に発売されず。約7年が経とうとする現在でも、発売の目途は経っていない。

また、スマートフォンアプリとして展開中の『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』は、リズムゲームとしては一昔前の作り。

最近では『あんさんぶるスターズ!! Music』や『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』のように、キャラクターのダンスが見られる3DMV付きのリズムゲームが主流だが、そうした仕様に対応していない。

そのためファンたちはいろいろと「うたプリ」のコンテンツ展開に不満を抱いていたのだが、そこへきて新たな動きとして、女性アイドル企画が発表されたという経緯だ。しかも「バクプリ」はデビュー早々、手の込んだ3DMVが与えられていた…。

これまでの応援を裏切る企画だと感じるファンは多く、《今までうたプリのために使ってきたお金がパクプリに使われてたかと思うと、ネガティブな感情で発狂しそう》《ファンが貢いだ金でファンが嫌がるもん作り上げたんだから裏切り以外何でもない》《横流しされてたのホント悲しい…新しいゲーム待ってたのに…》といった意見が巻き起こっている。

また、この状況を指して《推しのために貢いでたら他の女に横流しされてた気分》と表現するファンもいるようだ。

「うたプリ」ファンの神経を逆撫でした新企画「バクプリ」。生みの親も匙を投げてしまったが、ブロッコリーはいかにして信頼を取り戻すのだろうか。

文=「まいじつエンタ」編集部

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