『賭ケグルイ』パチスロ化にツッコミ殺到!“蛇喰夢子という女”へ変更された裏事情

『賭ケグルイ』パチスロ化にツッコミ殺到!“蛇喰夢子という女”へ変更された裏事情

『賭ケグルイ』パチスロ化にツッコミ殺到!“蛇喰夢子という女”へ変更された裏事情 (C)PIXTA

パチスロメーカー・ネットが、人気漫画『賭ケグルイ』のパチスロ機を展開することを発表。しかし“大人の事情”によって思わぬ機種名になっていたことから、ネット上では《シュールすぎる》とツッコミの声が相次いでいる。

パチスロ業界的にNGワード?

「賭ケグルイ」は河本ほむら×尚村透によるギャンブル漫画。単行本はシリーズ累計700万部を突破しており、アニメ化や実写ドラマ化によっても知られる人気コンテンツだ。

ギャンブルで支配された学園を舞台としており、インパクトの強いセリフ回しや“顔芸”が魅力なので、パチスロ化に最適の題材と言える。

ところがパチスロ化にあたって、機種名は「賭ケグルイ」ではなく、『蛇喰夢子という女』へと変更されている。その理由については、「賭け」という言葉が業界的にNGだったためだと推測できるだろう。

一応、「蛇喰夢子という女」という言葉自体は、原作やアニメの第1話サブタイトルを流用したものだ。しかし肝心の作品名が出ないことに違和感を抱く人は多く、《名前がじわじわくる》《言えないんですね。スロットはギャンブルだということを…》《どこをとっても射倖性高くて原作名一文字も出せないの草》とツッコミを浴びている。

また、パチスロ「蛇喰夢子という女」のティザー映像も公開されているのだが、こちらも「賭け」がNGなので、お馴染みの決めゼリフ「さァ、賭け狂いましょう」が一度も使用されていなかった。

代わりに映像では「さァ」のみがひたすら流れるものになっており、《賭けってワード使えなくて「さぁ」って言いまくってるのめちゃくちゃおもろい》《さぁさぁさぁさぁって福原愛かよ》と騒がれている。

「賭ケグルイ」以外にもあった珍事件

パチンコ・パチスロ業界は規制が厳しく、アニメや漫画を題材とした作品ではさまざまな苦肉の策が見られる。

たとえば有名なのは、福本伸行原作のギャンブル漫画『賭博黙示録カイジ』。2004年からパチスロ化、2007年からはパチンコ化されているが、それぞれ『回胴黙示録カイジ』『CR弾球黙示録カイジ』というタイトルになっている。おそらく「賭博」という言葉が業界ではNGだったのだろう。

また、2004年にGONZOが制作したオリジナルアニメ『爆裂天使』も有名な例だ。パチンコ化は豊丸産業、パチスロ化は山佐によって展開されたが、いずれも原作タイトルが一文字も含まれない『バーストエンジェル』といった機種名になっていた。

もはや別作品のような名前なので、「爆裂天使」がパチンコ・パチスロ化していることに気づかないファンもいたという。なお、名称変更の理由は「爆裂」という言葉が射幸心を煽るためだと言われている。

ほかには『宇宙戦艦ヤマト』が、パチンコ『CRフィーバー大ヤマト』、パチスロ『大ヤマトS』として展開したが、著作権侵害として訴訟される事件も。ただ、こちらは少し事情が特殊で、故・松本零士さんと「宇宙戦艦ヤマト」の著作権を所有する東北新社とのトラブルが背景にあった。

タイトルを工夫したところで、傍から見ると言葉遊びにしか見えないが、“やってる感”を出すのは大切なことなのかもしれない。

文=「まいじつエンタ」編集部

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