幕ノ内一歩ボクサー引退から5年…現役復帰に未練なし!? 世界編から取り残される主人公

幕ノ内一歩ボクサー引退から5年…現役復帰に未練なし!? 世界編から取り残される主人公

『はじめの一歩』136巻(森川ジョージ/講談社)

『はじめの一歩』の主人公・幕ノ内一歩がプロボクサーを引退してから、すでに5年が経過した。現在は鴨川ジムでセコンドとして働く日々を送っているが、読者たちが現役復帰を待ち望んでいることは言うまでもない。

そんななか、5月31日発売の『週刊少年マガジン』26号に掲載された最新話では、驚きのセリフが飛び出してしまった。

※『はじめの一歩』最新話の内容に触れています

第1422話『浮かばれないヤツ』では、久美と過ごすために間柴家に訪れていた一歩が、兄・間柴了に追い出される形で帰宅していった。

帰り際、間柴了は忘れ物のパワーリストを一歩に届けると、現役復帰に未練はないのかと質問。しかし一歩は、その問いかけに即答でNOを返すのだった。

すると間柴了は、宮田一郎と試合しないままでいいのかと言うが、一歩は途端に顔色を変えて激高。かつて東日本新人王の準決勝で、間柴了が宮田に反則を犯したことで、自分と試合できなくなったことを、いまだに根に持っていたようだ。

ここで間柴了の口から、ついにその時のことを謝罪する言葉が飛び出し、因縁は雪解けに向かう──。

「この前には、リカルド・マルチネスとウォーリーによる世界タイトルマッチが行われ、一歩は世界最高峰の試合をセコンドとして見守りました。その際、何か胸にこみ上げるような描写があり、ようやく現役復帰に向かうのではないかと盛り上がったばかりです。

ですが最新話の一歩は、即答で“未練なし”と口にしており、現役復帰の気配をまるで感じさせません。これ以前から復帰フラグが立ちそうで立たない展開が続いていることもあり、フラストレーションを抱く読者も多くいます」(漫画ライター)

物語のゴールはいつ訪れるのか

現在、間柴了は世界戦に向けて調整を行っている最中。次の対戦相手は、“プエルトリコの悪童”ことマーカス・ロザリオに決まっている。

ほかにもウォーリーや千堂武士など、かつて一歩が激闘を繰り広げたライバルたちが次々と世界の舞台に挑戦しており、物語は“世界編”に突入している。そんななか、主人公であるはずの一歩はライバルたちの活躍を見守るだけだ。

「作者の森川ジョージは現在57歳で、漫画家人生40年を迎えたところです。今年1月の誕生日には、無理のきかない年齢になってきたことを自戒し、《漫画と自分の体力があるうちになるべく早くゴールに辿り着きたいです》と物語を畳む意欲を見せていました。

これまでの発言からしても、一歩をこのままセコンドにしておくつもりはないのでしょうが、今のところ物語の進行はかなりスローペース。このままいけば、主人公引退から10年経過という記録を打ち立てることも夢ではありません」(同)

ちなみに森川は現在、アニメ『機動武闘伝Gガンダム』に熱中しており、ツイッター上では逐一感想を実況している。そこで《情報過多の上、展開が早い。見習わねば》と、同作のテンポ感に感銘を受けたことを呟いていた。

意外なきっかけから、一歩の現役復帰が早まったかもしれない。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ