藤井聡太「八冠」に不安材料 2つの防衛戦に“藤井キラー”の影

藤井聡太 

藤井聡太 画/彩賀ゆう  (C)まいじつ 

将棋界史上初のタイトル八冠制覇が間近な藤井聡太七冠だが、八冠を達成するためには今持つタイトルを全て防衛しなければならない。目下、防衛戦の最中だが、藤井七冠にとって相手の佐々木大地七段は非常に不気味な存在のようだ。

現状をまとめよう。藤井七冠は残り1つのタイトル・王座戦への挑戦を懸けて豊島将之九段と挑戦者決定戦に臨む。これに勝てば永瀬拓矢王座との五番勝負を戦う。

【関連】藤井聡太棋聖の“勝負飯”に興味なし? 国山ハセンがTBS時代の不満を吐露 ほか

一方で、藤井七冠は現在、棋聖戦で佐々木七段の挑戦を受けている。6~8月にかけて行われる五番勝負で、藤井七冠は第3局に勝って2勝1敗とし、防衛に王手をかけた。

そして7月7日に開幕する王位戦七番勝負の挑戦者も佐々木七段。2人は今、棋聖戦、王位戦を合わせて「十二番勝負」を戦っている。

過密日程は過去にも経験してきた藤井七冠だが、少し不安なデータがある。

挑戦者と過去の対戦成績が五分

棋聖戦で戦うまで、佐々木七段は藤井七冠と2勝2敗と五分の成績を残していた。150人を超える現役プロ棋士がいる中で、藤井七冠と4局以上指して五分以上の成績を残しているのは佐々木七段、大橋貴洸七段(4勝2敗)と深浦康市九段(3勝1敗)だけだ。

しかも驚くべきは、佐々木七段の師匠は深浦九段なのだ。

「深浦九段は2021年10月のNHK杯で藤井三冠(当時)に快勝。終局後、藤井三冠が机に突っ伏し、がっくりする姿が話題になり、その画像が拡散されて話題になった。その後、深浦九段は『藤井キラー』『地球代表』と呼ばれるようになりました。将棋界では通常、師弟で将棋を指すというのはまれ。プライベートに関して師匠がアドバイスを送る程度です。

深浦九段と佐々木七段は仲良しですが、将棋に関するやりとりはそこまで多くないとみられます。ただ、ともに居飛車本格派で通じる部分は多い。2人で藤井対策に精を出す、なんてこともあるのかも」(将棋ライター)

藤井七冠は2人がかりの挑戦を退けることができるのだろうか。

【あわせて読みたい】