『呪術廻戦』2期の監督交代は不安大?『チェンソーマン』化を恐れるファンたち

『呪術廻戦』2期の監督交代は不安大?『チェンソーマン』化を恐れるファンたち

『呪術廻戦』23巻(芥見下々/集英社)

『週刊少年ジャンプ』の人気漫画を原作とするアニメ『呪術廻戦』の2期が、7月6日からスタートした。大ヒットは確実と目されている作品だが、評判がよかった1期とは制作スタッフが変わっており、不安を隠せないファンも多いという。

『チェンソーマン』の悲劇ふたたび?

2期の制作を手掛けるのは、1期に引き続き、人気アニメ会社の『MAPPA』。しかし監督は朴性厚から御所園翔太へとバトンタッチされ、新たな作風での再出発となった。

朴監督は『牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE-』の監督や、『ゾンビランドサガ』の絵コンテ・演出などで知られる敏腕クリエイター。「呪術廻戦」1期ではその手腕を存分に振るい、国内興行収入137.5億を突破した劇場版『呪術廻戦 0』でも監督を務めた。

しかし新アニメ会社『E&H production』の代表取締役社長に就任した影響か、2期では監督を交代。そこで白羽の矢が立ったのが御所園だ。

「御所園は実力派のアニメーターではあるものの、今作が初めての監督作品。『MAPPA』がアニメ化する『ジャンプ』の話題作で、なおかつ監督デビュー作とくれば、やはり『チェンソーマン』が思い浮かびます。

同作もまったく同じ経緯で制作され、中山竜の初監督作品として注目を浴びました。しかし原作ファンからの評価は低く、ネット上が大荒れする事態に。同じ悲劇が繰り返されるのではないかと、『呪術廻戦』のファンは心配していたようですね」(アニメライター)

フレッシュな演出手法で“1期超え”へ

しかし実際に第25話「懐玉」が放送されると、ツイッターの日本トレンドを独占するほどの大好評。ファンの間では、《むしろ1期よりクオリティが上がった》《監督が変わって大成功してる》という声すら飛び交っている。

「原作と比べて、『呪術廻戦』2期はアニメオリジナルの描写がかなり多め。ですが原作の行間をしっかり読み込んだものとなっており、ファンを安堵させています。五条悟と夏油傑がバスケットボールで戯れるシーンは、お互いの運命の暗喩にもなっており、演出として秀逸ですね。

また、CGをうまく背景美術に取り入れている点もお見事。実は監督の御所園はアニメーターでありながら、自ら3DCGソフト『Blender』を使いこなせるスキルの持ち主です。『王様ランキング』21話などで、アニメ作画に『Blender』を活用する手法を模索していました。

『呪術廻戦』2期では、アニメ表現の新境地を切り拓いてくれるかもしれません」(同)

アニメ「チェンソーマン」の影響で疑心暗鬼に陥っているファンも多いようだが、MAPPAと新監督の手腕に期待しよう。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ