『ONE PIECE FILM RED』再上映決定! 特典商法で『もののけ姫』超えの200億円へ

ONE PIECE

『ONE PIECE』106巻(尾田栄一郎/集英社) (C)まいじつ

無理矢理つくり上げた記録に何の意味があるというのか。

昨年8月に公開されたアニメ映画『ONE PIECE FILM RED』が、なりふり構わぬ特典商法で大記録を達成しようとしている。

同作は今年1月29日の公開終了までで、国内興行収入197億円、観客動員数1427万人を記録。2022年の年間興行ランキング第1位を獲得し、歴代映画で8位にランクインするほど大ヒットを記録した。

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しかし、この数字の裏には、ファンからも批判された特典商法がある。

「8月の公開当初から鑑賞者限定の特典を用意。翌年1月までの約5カ月で、なんと14種類もの特典配布を実施しました。実に、公開期間のうち半分以上の週で配布されていたことになります。特典第14弾の『ONE PIECEカードゲーム』終映記念限定バージョンの配布が発表されると、呆れ声が噴出しました」(映画ライター)

だが、この批判も配給会社には、どこ吹く風だった。なんと、公開からちょうど1年経った8月6日、10月からのリバイバル上映が発表されたのだ。

どうしても200億円を達成したいワンピース映画

「11日から販売される前売り券は、数量限定のステッカーつき。もはや、何の悪びれもなく、当たり前のように特典がついてくる状態です」(同・ライター)

ここまでして数字にこだわる理由は、一体なにがあるというのか。

「興行収入197億円という数字で終わりましたから、再上映で数字を上澄みしたいのでしょう。200億円の大台に乗れば箔がつきますし、201.8億円の『もののけ姫』を越えれば、日本アニメ映画界に残る名作の仲間入りが果たせます。まぁ、『もののけ姫』とどちらが人々に見られ、真に人気があるかは言うまでもありませんが…」(同)

近年、アニメ映画は実写邦画に比べて好調が続いている。だが、こう見ると単に特典目当てなだけで、作品が評価されているわけではないことが分かるだろう。

「アニオタは『三次元は惨事』と現実逃避し、『実写邦画はオワコン』『興行収入上位はアニメ』『さすがクールジャパン』など、実写邦画を貶してアニメを持ち上げます。しかし、アニメ映画の興行収入が高いのは、ほとんど場合こうした特典商法によるものが多い。彼らが『惨事』と貶しているアイドルグループの握手会・トーク会商法と何ら変わりはない」(エンタメライター)

雑誌、CDと来て、今度は映画も特典商法とは。オマケ頼りになれば良い作品を作る気概も失われ、娯楽産業はますます衰退するばかりだろう。

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