甲子園・慶應と仙台育英“そっくりユニフォーム”の真相! 慶應出身理事長の提案で実現していた

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夏の甲子園決勝戦が8月23日に行われ、慶応高校の勝利に終わった。さまざまな話題を呼んだ同カードの中でも、野球ファンは両校のユニフォームに注目したことをご存知だろうか。

仙台育英のユニフォームは薄いグレーをベースに、アンダーシャツ・キャップはネイビーのシンプルなデザイン。ストッキングはネイビーに赤のラインが入り、ヘルメットとキャップの英字は黄色、胸元の『IKUEI』は黄色い枠で囲ったネイビーフォントになっている。

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対する慶応は、このユニフォームとほぼ同じ。グレー地にネイビーのシャツ、赤いラインのネイビーソックス、黄色い英字キャップと、ひと目で異なると分かるのは胸元の英字校名くらいだ。

これらはネット上で大きな話題になったが、TBSの安住紳一郎アナウンサーも気になったようで、同日放送の『THE TIME,』で「胸のアルファベットを隠されると、そっくりで分からないんです」とコメントしていた。

違いについては、「ストッキングのラインが違うっていうことなんです」「仙台育英の場合は白のラインが1本、慶応の場合は2本」と解説している。

仙台育英の理事長が許可を得た「公式パクリ」

このように各所で酷似が話題になったユニフォームだが、歴史を紐解くと「それもそのはず」ということが分かる。

「仙台育英の理事長・校長である加藤雄彦氏は、中等部から大学まで慶応を貫き、中等部では野球部に所属。その後、仙台育英の教諭になると、1985年に野球部監督に就任します。同時にユニフォームが変更されることになり、阪神ファンのため縦縞を提案したところ、同県ライバルである東北高校に似ていることから却下。

続いて、母校のデザインに似せたいと思い立ち、慶応の体育会に自ら許可を得て実現しました。ただし、これはあくまで仙台育英が慶応を模倣したというだけで、こうしたデザインの発祥が全て慶応というわけではない点に注意されたい」(スポーツ誌記者)

高校野球マニアには興奮カードだが、あまり詳しくない視聴者にとっては混乱する試合だったかも?

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