『鉄拳8』ライト層を意識して衝撃進化! 令和の格闘ゲームブーム“第二の矢”となるか

『鉄拳8』ライト層を意識して衝撃進化! 令和の格闘ゲームブーム“第二の矢”となるか

『鉄拳8』ライト層を意識して衝撃進化! 令和の格闘ゲームブーム“第二の矢”となるか (C)PIXTA

『ストリートファイター6』の発売を発端として、格闘ゲームの大流行が令和に巻き起こっている。まだまだ注目タイトルが控えており、先日開催された『東京ゲームショウ2023』では、来年発売予定の『鉄拳8』に注目が集まっていた。

トレモ関連のシステムが大幅強化!

前作『鉄拳7』がゲームセンターで稼働してから数えると、「鉄拳8」は約9年振りにリリースされるナンバリングタイトル。3D格闘ゲームの金字塔的な作品だが、最新作で驚きの進化を遂げているようだ。

とくに注目を集めた新システムが、「スーパーゴーストバトル」機能。プレイヤーの動きを学習させたゴーストを生成し、練習相手や自分の戦い方の分析などに利用できるという。

有名プレイヤー・ミシマスター氏が、自身のプレイを元に生成されたゴーストと戦う映像も公開されたが、いわゆる“ステステ”といった高度な技術も実戦レベルで使っており、その精度はかなりのもの。

ゴーストはオンライン上にアップロードすることも可能なので、プロプレイヤーのゴーストと戦って練習することもできるかもしれない。

また対戦のリプレイを再生している最中に、10秒間だけ自分のキャラクターを操作できるという新システムも。たとえば試合中に使われた技の確定反撃を調べたい時も、わざわざトレーニングモードへ行くことなく、その場で練習できるという画期的な仕組みだ。

『鉄拳8』が進化させる格ゲーの“やり込み”

今年は「ストリートファイター6」が、“初心者にやさしいシステム”を採用することで新規層を開拓した。

中でも難しいコマンド練習からプレイヤーを解放した操作モード「モダンタイプ」は、2D格闘ゲームに革命をもたらしたと言っても過言ではない。

「『鉄拳8』もクローズドネットワークテストの段階で実装されていた簡易操作モード『スペシャルスタイル』をさらにアップデートしていくことで、格ゲー初心者でも遊びやすいゲームを目指しているようです。

ただ『鉄拳8』はそこからもう一歩押し進め、既存ファンの“やり込み”にもフォーカスを当てている印象。ゲームを真剣に練習しようと思った初心者のために、分かりやすい上達の道筋を用意することで、コアなプレイヤーの人口を増やそうとしているのではないでしょうか」(ゲームライター)

たしかに「ストリートファイター6」は新しい試みで初心者に門戸を開いたが、そこにはいくつか教訓もあった。

「『ワールドツアー』モードを実装し、シングルプレイでも楽しめる道を模索した『スト6』ですが、正直なところ新規プレイヤーを“格ゲープレイヤー”として定着させるのに機能していたかどうかは微妙なところ。結局、格闘ゲームファンを増やすには、対戦を楽しんでもらうしかない」(同)

そう考えると練習をより直観的に行えるような「鉄拳8」の試みは、合理的なように思える。「スト6」が再燃させた格ゲー業界を、来年は「鉄拳8」がさらに盛り上げてくれることを期待したい。

文=「まいじつエンタ」編集部

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