TBSが“ジャニーズへの忖度”調査の結果を公表 元SMAPマネージャー・飯島三智氏の存在が見え隠れ

 

(C)TK Kurikawa / Shutterstock 

旧ジャニーズ事務所をめぐる一連の圧力疑惑で、元幹部・飯島三智氏の主導的な役割があらわになり、彼女の説明責任を問う声が徐々に高まりつつある。

11月26日、TBSは検証番組の第2弾として『旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査報告』を放送した。調査は弁護士も加わった特別調査委員会によって行われ、社員ら関係者にヒアリングを実施。報告書はネット上でも公開され、誰でも閲覧ができる。


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報告書では、いわゆる忖度や圧力についても触れられたのだが、ここで注目したいのは第2章の3と4だ。3では『アイドルグループA氏の事件~「Aメンバー」との呼称で報道した経緯』として2001年、A氏が道路交通法違反や公務執行妨害の疑いで逮捕された件についてつづられている。

これは言うまでもなく元『SMAP』稲垣吾郎のことであり、続く4の『アイドルグループB氏の事件~釈放直後のB氏の車両をTBS本社に退避させた経緯』でも、TBSが『SMAP』に対して特別な計らいをしていたことが明かされている。

B氏に該当するのは草彅剛だが、検証番組や報告書ではB氏と表現した上で、2009年4月に公然わいせつ容疑で逮捕、翌日に送検され、処分保留のまま釈放された事実関係を記す。

その後、B氏を乗せた車は警察署からTBS放送センター内の地下駐車場に入り、同局の報道局員はカメラを持って現場に急行。しかしここで、編成局員が「撮るな」などと取材を制止したと明かされた。

ヒアリングによると、報道局編集長は「地下駐車場で取材している記者から電話があり『編成がやめてくれと言っているが、どうしましょうか』と報告があった」「現場にはジャニーズ側と連絡を取っている社員がいた」「偉い人が駐車場にまで出てくる事案なんだな。制作なのか、編成なのか、報道以外の人はそこまでジャニーズに配慮するんだと感じた」「取材を邪魔されたのは納得がいかなかった」と証言している。

調査報告はこの件を、「報道局の取材を妨害してしまったことになる。いわば報道機関が報道機関としての責務を自ら放棄させうる行為だった」などと指摘し、B氏にも特別な計らいをしたことを認めた。

またヒアリングでは、「TBSは、数年前まではジャニーズ内の派閥対立に巻き込まれて忖度したり、圧力を感じてきた歴史だったと思う。同じジャニーズ事務所でありながら、全く別会社のように連携を取らず、お互いを敵対視している争いに振り回されてきた」との証言も飛び出している。

明らかに飯島三智氏が関係している事案だが…

直接的な圧力がなくとも、ジャニーズ事務所へ過剰に配慮していたと認める形となった今回の報告だが、これらはいずれも現在の事務所とは無関係といえる。なぜなら、主導した立場にいたのは飯島氏以外にありえないからだ。

「飯島氏は『SMAP』のチーフマネージャーにして元事務所幹部であり、『Kis-My-Ft2』デビュー以降は自身の担当するタレントを巻き込み、次期社長の座を狙った派閥抗争を仕掛けていた。

結局は血統を理由に敗れるわけですが、局員の『派閥に振り回された』という証言は、まさに抗争のとばっちりなわけです。草彅・稲垣に関しては言うまでもなく飯島案件。稲垣に関しては先日のフジテレビ検証番組の他、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏も、『メンバー呼び』をめぐって飯島氏が報道現場に介入したことを2018年5月のブログで実名暴露しています」(芸能ジャーナリスト)

「SMAP」が飯島氏の担当であり、彼女が辣腕を振るっていたことは、ファンならずとも知られていることだろう。だが、「当時のジャニーズへの忖度」という表面上の調査に留まり、担当者や首謀者にまで触れなかった今回の報告には、疑問や異論が噴出。

ネット上には《どっちも飯島案件ですよね》《忖度で使われてる具体例がSMAPばっかりなんだけど》《結局ジャニーズってより飯島様に忖度してて、まだ怖くて忖度してますってだけじゃん》《結局ジュリー社長の下で1件も起こっていない。忖度させてきたのはSMAP管轄》《稲垣さんと草彅さんの件は飯島さんでは? 他のプロダクションについてもアンケート取るべきじゃない?》といった声が相次いでいる。

次々と明かされる事実によって、飯島氏へ説明責任を求める声は徐々に増えている。当初は彼女を悲劇のヒロインだと見ていた人も、すでに退社して無関係と感じていた人も気づきはじめているようだ。

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