青木真也、亡くなったボクサーの試合が『年間最高試合』に「美談で済ませてはいけない」 井上尚弥が反応し議論に

総合格闘家の青木真也が2月3日、X(旧Twitter)にプロボクシング穴口一輝さんの死去を巡る投稿を行い、スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥が反論する事態となっている。

昨年12月26日に行われた日本バンタム級タイトル戦で、穴口さんは4度ダウンを喫した試合後に意識を失い病院へ救急搬送。右硬膜下血腫のため開頭手術を受けて治療を続けていたが、2月2日に息を引き取った。この試合は、同日に発表された日本ボクシングコミッション(JBC)の年間表彰で『年間最高試合』に選ばれていた。

このことについて青木は「年間最高試合が死亡事故なのはその競技を疑わざるをえないと思うんですよね」と疑問を呈する投稿。すると井上が青木の投稿を引用し、「年間最高試合に選ばれたのは穴口選手へのエールでもあったと思います。受賞された40分後に息を引き取ったと聞いてますので皆さんには誤解だけはして欲しくないと思います」と時系列を追って反論した。

(井上尚弥 公式X)

井上の投稿を受けて青木は「格闘競技全体で安全管理の徹底と競技自体(ルール)を疑うことが安全と競技存続に大事。お気持ち表明と美談で済ませてはいけない話です。人が死んでますからね」と主張。

(青木真也 公式X)

これに井上は、これ以上の誤解が生じないよう「誰が間違っているとかそう言う話では決してなく今回の受賞についての誤解がありそうなので受賞の意味を時系列でお伝えさせていただきました」と補足した。

青木は過去に自身のnoteで安全性に対する意見を公開しており、今回の件で安全に関して「議論が生まれたことは素晴らしいと思っております」とも投稿している。

(青木真也 公式X)

 

Xでは「井上尚弥君は美談にしてない。誤解しないでねと言ってるだけ」「実際、魂の震える試合だった」といったコメントのほか、「人の腕を試合で躊躇なくへし折る人間がよく言うよ」と青木の過去の試合での振る舞いを掘り返す意見も散見された。

参考:井上尚弥 公式X 青木真也 公式X