元文春記者が語る、週刊誌が突撃取材をする3つの理由。なぜ松本人志に「27時間後に回答」を求めたか?

元週刊文春記者の赤石晋一郎氏と甚野博則氏は2月27日、自身のYouTubeチャンネルで動画を公開。「なぜ週刊誌がギリギリで当て取材をするか」について語った。

赤石氏は、松本人志の裁判の話題を取り上げられた2月22日放送の『ミヤネ屋』に出演していた弁護士の発言に違和感があると述べた。同番組で弁護士が文春の報道には「客観的証拠がない」と発言したという。

これに赤石氏は「理解がない人だな」と切り捨てた。週刊誌も刑事捜査と同様に、周辺状況を抑えていって、話に矛盾がないか詰めてくという。今回の文春の記事も複数の証言を裏取りし、整合性があると判断していると語った。

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また、同番組に出演していた弁護士が“当て取材”の時間が短いと発言していたという。松本人志が新幹線に乗り込むときに文春は突撃取材をしているが、その時に答えられるわけではないし、吉本興業を通じて質問状を「27時間後に回答」を求めるが、時間が短すぎるとコメントしたという。

この指摘に、赤石氏はなぜ週刊誌がギリギリで当て取材をするか、3つの理由があると語った。

1つ目は週刊誌のルーティンとして、事実を固めるのに月曜日の午前中までかかるため、その週に記事を出すためにはそのタイミングになるという。2つ目は、事実は本人の心の中にあるとし、「直撃しても答えようと思えば答えられる」「直撃で答えてほしいとアプローチするのは当然」と赤石氏。そして、3つ目として時間の猶予を与えることは、週刊誌の経験上デメリットしかないとのこと。弁護士が入り「お答えできません」という回答が1週間後に来るだけだという。

そもそも今回の松本人志のケースでは、直撃時に記者は名刺を渡しており、その後、記事を出すたびに、紙で取材を申し込んでいるのに吉本興業は答えておらず、甚野氏は「答える時間がないというのは、取材のことを全く知らない人の発言だなと思う」と語った。

この動画には「タレント弁護士は吉本に忖度しているだろう」「若狭弁護士は文春は警察なみの捜査をしてるって仰ってましたね」などのコメントが寄せられた。

参考:YouTube公式チャンネル 元文春記者チャンネル (スクープ考察系YouTube)

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