“実力のパ”時代の終焉? 交流戦でまた力を見せつけたセ・リーグ球団

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6月21日に幕を閉じたプロ野球・セパ交流戦で、パ・リーグが4年ぶりの勝ち越しを決めた。

今年の対戦成績は、19日時点でセ50勝、パ54勝、2引き分け。優勝こそセ・リーグの横浜DeNAベイスターズだったが、パ・リーグが勝ち越した。

近年の成績を見ると、昨年の交流戦は東京ヤクルトスワローズが優勝し、総合成績でもセ55勝、パ53勝とセ・リーグが勝ち越し。21年も、優勝こそオリックス・バファローズだったが、総合成績ではセ49勝、パ48勝、11引き分けでセ・リーグが勝利している。

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「20年の交流戦はコロナ禍で中止だったため、パが勝ち越すのは19年以来。この時はセ46勝、パ58勝、4引き分けと、パが大差で勝ち越しています」(週刊誌記者)

交流戦は05年から行われているが、セ・リーグのチームが優勝したのは12年、14年、15年と今年の4回のみ。セ・リーグが勝ち越したのも9年、21年、22年の3回のみで、パ・リーグが圧倒的な強さを見せている。

顕著だったセ・パの実力差が埋まってきた?

日本シリーズにおいても、ここ10年でセ・リーグのチームが優勝したのは21年のみ。さらに、古くは「人気のセ・リーグ、実力のパ・リーグ」という言葉があったように、セ・パの実力差はかねがね指摘されてきた。

しかし、セ・リーグが負け越したとはいえ、交流戦の勝ち数は僅差。このように、近年、セ・パの実力差は埋まってきたと言えるようで…。

「パがセを圧倒していたピークは2010年代。ここ数年は、交流戦で勝ち越したり、日本シリーズでヤクルトが勝ったりと、以前ほどの差は見られません。

理由として考えられるのは、セの〝打撃力〟でしょう。巨人・岡本和真、ヤクルト・村上宗隆、DeNA・牧秀悟、宮﨑敏郎など、20年代に入った辺りから強打者が続々と現れ、佐々木朗希や山本由伸らを擁するパの投手力を上回ったように思います」(同・記者)

巨人が誕生し、続いて阪神、中日と、プロ野球の歴史はセ・リーグから始まった。老舗の意地にかけて、今後10年の〝倍返し〟に期待だ。

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