『どうする家康』瀬名の“聖人ムーブ”にドン引き…悪女から設定を変えた理由は?

有村架純

有村架純 画/彩賀ゆう (C)まいじつ 

6月25日、松本潤主演の大河ドラマ『どうする家康』(NHK)の第24回「築山へ集え!」が放送された。瀬名(有村架純)が夢物語を口にし、視聴者がドン引きしている。

同話では、徳川家康(松本)の妻である瀬名と息子の信康(細田佳央太)が、内々で進めていた計画の内容が明らかになった。諸国と奪い合うのではなく〝与え合う関係性〟を築き、慈愛の心で結びついた大きな国をつくり上げるという壮大な計画だった。

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「瀬名がここまでの考えに至った背景には、さまざまなドラマがあるでしょう。1つめは、母・巴(真矢ミキ)から言われた『瀬名、強くおなり。我らおなごはな、大切なものを守るために命を懸けるんです』という別れ際の言葉。

2つめは、侍女・お万(松井玲奈)の『私はずっと思っておりました。男どもに戦のない世など作れるわけがないと。政もおなごがやれば良いのです』という見解。

3つめはクーデターを起こした信康の家臣・大岡弥四郎(毎熊克哉)の『終わりにしたいんじゃ。だが終わらん。信長にくっついている限り、戦いは永遠に終わらん。無限地獄じゃ』という嘆き。これらの言葉が瀬名の心を動かし、戦国の世では考えられない壮大な計画に踏み切ったのです」(ドラマライター)

瀬名の聖人化は必要な設定だった?

しかし彼女の考えは結局、ただの綺麗事でしかない。それは侍として生きてきた者たちを真っ向から否定する考えでもあるからだ。特に、戦争の中で命を落とした者たちは完全なる〝無駄死に〟となってしまう。

現に武田勝頼(眞栄田郷敦)は「やはりわしは、おなごのままごとごとき謀には乗れん」「仲良く手を取り合って生き延びるくらいなら戦い続けて死にたい」と言い放ち、裏切りを決意している。

「瀬名の〝聖人ムーブ〟は今回が初めてのことではありません。第20話で徳川勢に多くの負傷者出た際、彼女は家康の正妻であるにもかかわらず、まるでナイチンゲールかのごとく手当に奔走していました。史実によれば瀬名は〝悪女〟として知られていたようですが、制作サイドは彼女をどうしても〝いい人〟で終わらせたいようです」(同・ライター)

制作陣が瀬名を聖人化する理由はどこにあるのだろうか。

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