中日とは大違い! 広島・新井貴浩監督の“現代的なチーム作り”に脱帽

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広島東洋カープの調子が良い。6月下旬には今季最長の6連勝を決め、7月5日試合前の順位は3位。4位・巨人と2ゲーム差をつけ、3連覇を決めた2018以来となるAクラス入りが有力視されている。

この好調を牽引していると言われるのが、今季から就任した新井貴浩新監督だ。

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「新井監督は巨人・原監督、侍ジャパン・栗山英樹前監督に並ぶモチベーターで、新人監督ながら、選手の鼓舞に関しては12球団随一の手腕。選手と対等に近い目線で、なるべく平等に接しようとする姿勢が信頼を得ています」(週刊誌記者)

その卓越した人格は、試合後のインタビューからも垣間見ることができる。直近7月4日の首位阪神戦は、特にこの一面が示されただろう。

「この日、新井監督は1番・菊池涼介以外、全員左というオーダーを組みました。しかし、この日の阪神先発・西勇輝は、右打者の被打率.338に対し、左打者.216と〝左に強い〟投手。データに沿えば、あり得ないオーダーでしたが、新井監督は試合後のインタビューで『ウチの左バッターはレベルが高い。一概に、数字だけでは当てはまらない』と選手を信頼したことを明かしています。そしてこの奇策は見事にハマり、カープは西を打ち崩して9-1で快勝しました」(同・記者)

打線爆発の中ノーヒットで終わった選手にも、新井監督は優しさを覗かせた。

中日・立浪監督と対照的

「この日ノーヒットだった小園海斗について、新井監督は試合後、記者に『久しぶりの1軍で緊張したんじゃないかな。ヒットは出てないけど、しっかりと守備で足も動いているし、内容的にはまずまず、いい内容』とコメント。『試合に出て慣れていけば上がってくると見ています』とも語り、選手を批判することなく、〝いいところ〟を見つけようとしているのです」(同)

これまでのインタビューを見ても、新井監督が選手を批判する発言は見られない。彼の人格からくる優しい指揮が、選手を鼓舞させ、チームを勝利に導いているのだ。

「新井監督は現役時代から人格者として知られていました。阪神への移籍で〝広島市出禁〟と言われるほどの大バッシングに遭いながら、カープ復帰があれだけ暖かく迎えられたのも、その人格があってこそです。選手の悪いところよりいいところを探す優しさも、若手には特に有効であり、現代の管理職・指導者としてとても優秀。今年は1年目ですが、3年、4年、5年と続けていけば、強い上に雰囲気が明るいという最高のチームづくりができるでしょう」(同)

チームの空気が悪く、成績も最下位に甘んじている中日ドラゴンズ・立浪和義監督は、新井監督を見習ったほうがいいかもしれない。

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