日本ハム泥沼の7連敗…でも観客数「うなぎ上り」の奇妙

新庄剛志 

新庄剛志 (C)まいじつ

北海道日本ハムファイターズは7月13日の東北楽天戦に敗れ、泥沼の7連敗を喫した。ただ本拠地・エスコンフィールド北海道は満員に近い観客を集めている。2万人を切っていた4月とは雲泥の差だ。4月以上に悪いチーム事情にある中、どうしてこれだけの観客を集めているのか。

11〜13日の3日間はそれぞれ、2万6855人、2万5936人、2万9010人の動員を記録。収容人数が3万5000人であることを考えると、ほぼキャパいっぱいに席が埋まった形。しかも火曜日から木曜日の平日開催で、13日の木曜日は午後1時試合開始であったにもかかわらず、だ。

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その要因として大きいのはこの期間、球団が実施していたチームの北海道移転20周年記念イベント(6月30日〜7月13日)だろう。

球団はレジェンド選手のボブルヘッド人形を用意。11日にダルビッシュ有投手、12日に稲葉篤紀GM、13日に新庄剛志監督の人形を各日2万6000人に無料で配布した。

エスコンフィールドの観客数が伸びたワケ

「一部夕刊紙は新庄監督に猛烈なバッシングを浴びせているが、それでも2022年の新庄監督就任後、北海道内では飛躍的にファンが増えた。チームの北海道移転から20年、移転後初の日本一(2006年)から17年が経過するが、いまだレジェンド選手の後光が差している。ボブルヘッド人形効果は非常に大きかった」(野球記者)

ただし、ボブルヘッドを売り飛ばす転売ヤーもそれなりに多い。

フリマサイト・メルカリでは安くても2500円程度で多く取引されていて、ツイッターでも取引をニオわせる投稿が多数見られる。

「JR北広島駅から札幌駅は高速電車で一本。札幌駅、大通駅で試合を見られなかった人たちとボブルヘッド人形を金銭付きでコソコソやりとりする姿が見られた。

エスコンの観客席は安くても1000円台だけに、ボブルヘッド単体で大きな利益は上がらない。収益目的の純粋な転売ヤーというよりも、見に行ってボブルヘッドを転売すれば、チケット代が安くなると見込んだライトな転売ヤーが多く来場したと考えられます」(札幌駅をうろついていた野球ライター)

ただし「20周年メモリアルシリーズ」期間中の成績は1勝7敗と惨憺たるもの。熱狂的なファンにとってはトラウマ級の出来事になりそうだ。

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