藤井聡太VS羽生九段の“直接対決”再び? 「竜王戦」挑戦の現実味

藤井聡太 

藤井聡太 画/彩賀ゆう  (C)まいじつ 

藤井聡太七冠と、将棋界のレジェンド羽生善治九段が2023年1月に王将戦七番勝負を戦い、世間をにぎわせた。藤井七冠(王将)が4勝2敗で挑戦を退けたが、羽生九段は現在、別棋戦で勝ち上がり再び挑戦者となる兆しを見せている。羽生九段の現状を確かめよう。

羽生九段が勝ち上がっているのは8大タイトルの中でも最高峰とされる竜王戦。予選に当たるランキング戦の1組で準優勝し、決勝トーナメントに駒を進めた。

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7月17日には決勝トーナメント準々決勝が指され、羽生九段は三浦弘行九段に快勝。準決勝で永瀬拓矢王座と戦う。

「羽生九段がリードを奪ってからミスはあったものの、難解な終盤戦の中で三浦九段が出したミスを見逃さず、最後はあっという間に三浦玉を寄せきった」(将棋記者)

「竜王戦」準決勝が最大の山場か…

羽生九段は準決勝に勝つと挑戦者決定三番勝負に挑む。トーナメントの別の山には伊藤匠六段と稲葉陽八段がいるが、羽生九段が竜王位に挑戦するにあたって最大の山場は準決勝・永瀬王座戦になりそうだ。

将棋界では有志が非公式で、プロ棋士たちの棋力を「レーティング」に置き換えランキングにしている。

レーティングは1対1の競技で、選手同士を比較するために用いられることが多い。

チェスでも採用されているし、将棋のプロでは正式導入されていないものの、アマ・プロともに利用するオンライン将棋道場『将棋倶楽部24』では採用。アマチュアにもなじみ深い制度だ。

これによると、計算を始めるタイミングなどによって違いはあるようだが藤井七冠がぶっちぎりで1位。以下豊島将之九段、永瀬王座、羽生九段、渡辺明九段と続く。

「羽生九段は2021年夏〜2022年夏にかけてレーティングが下がっていた。だが明らかに復調して、レーティングの上では将棋界のトップ5に君臨している。

ただしランキングで分かるように永瀬王座の実力は確かで、準決勝が一つの山場だといえる」(前出・同)

この2人はランキング戦1組準決勝で戦い、羽生九段が永瀬王座を破った。

ただこの将棋は体調不良とされた永瀬王座が終盤、ポッキリ折れた形で投了している。本調子を取り戻せば白熱した戦いになるだろう。

羽生九段が戦う決勝トーナメント準決勝は7月21日に予定されている。

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