『真夏のシンデレラ』サイコ脚本の本領発揮! 感情をなくした登場人物たち

森七菜 間宮祥太朗 

森七菜 間宮祥太朗 画/彩賀ゆう

この夏一番ヤバいと話題のドラマ『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)に登場するキャラクターが、いよいよ崩壊しかけている。

8月14日放送の第6話では、愛梨(吉川愛)と修(萩原利久)が急接近。愛梨からキスを迫られるが、女性経験のない修は「こういうのは順番があるだろ」と、きちんと交際してからするべきだと拒んでしまう。

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一方、夏休みに突入した蒼井夏海(森七菜)の弟・海斗(大西利空)は、東大卒の健人(間宮祥太朗)に夏休みの宿題を教えてもらいつつ、友人と遊ぶなど青春を謳歌していた。

そんな弟を横目に、夏海は健人への恋心を自覚し、「ずっと一緒にいたい」と思いを明かすのだった。

「前週の放送では、海斗が高校生ながら、彼女を妊娠させるという騒動がぼっ発。彼女の両親から『育て方間違えたんじゃないの?』などと暴言を浴びせられ、夏海が土下座までしました。しかし結局は、彼女の二股だったと発覚。お腹の中の赤ちゃんは二股相手の子だったという、異様にドロドロした愛憎劇が繰り広げられました」(芸能ライター)

しかし、今週の放送では登場人物全員がこの騒動を忘れているのか、誰一人としてこの話題に触れず。海斗も全く落ち込んでいない様子で、何事もなかったかのように夏休みを堪能していた。

ショッキングな騒動だったにも関わらず、後日談などで全くフォローがなかったため、《こいつら人間の感情ないの?》《海斗がサイコすぎて怖い》《え、あれだけで妊娠騒動終わり?》などとSNSで波紋が広がった。

前週の事件を全て忘れるキャラクターたち

こうしたサイコな行動をしているのは、海斗だけではない。

7月31日放送の第4話では、修が海斗に対し「バカを擬人化したような弟」「母親がいないとやっぱあんな子供に育つのか」と言い放ち、愛梨から「いい加減にしろよ! なんで人の気持ちが考えられないの?」とビンタを食らう一幕があった。

「シングル家庭を馬鹿にした発言は、ドラマの枠を飛び越えて炎上。ところが第6話で、愛梨が『修くんは本当は優しいことに気がついた』と好意を寄せていることが明らかに。

人間関係に摩擦を生んでから仲直りして、さらに関係を強固にするという定番の手法ながら、その摩擦の程度がヒドすぎる。傍から見たら、海斗同様、愛梨も修も記憶が消えたサイコです。登場人物が唯一覚えていることは、女子同士の〝シュシュシュ〟という気味の悪いルーティーンだけ」(同・ライター)

ドラマは後半に差し掛かっているが、指摘されてきたダメポイントが一向に改善されていない。

「『真夏のシンデレラ』脚本の最大のダメポイントは、間をスッポかして事件ばかり描くこと。過程を全く書かないので、とにかく視聴者の感情が追いつかない。

そしてその事件も、彼女の妊娠騒動とか、街で不良に絡まれるとか、ありきたりでチープなものばかり。こねくり回して、奇をてらって失敗とかではなく、ここまでシンプルなのに下手なドラマは珍しい」(同)

ツッコミながら観るには最高のドラマかもしれない。

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