『VIVANT』に“今期最低ドラマ”評も…! ツッコミどころ満載シーンで視聴率伸び悩み

堺雅人 

堺雅人 画/彩賀ゆう  (C)まいじつ 

1話1億円とも言われる超スケールで制作されているTBS日曜劇場『VIVANT』。しかし段々と粗が見え始め、視聴率が伸び悩んでおり、費用対効果の面では、今期最低ドラマとの評判もあるほどだ。

堺雅人、阿部寛、役所広司、松坂桃李、二宮和也、二階堂ふみをメインキャストとし、2カ月半にも及ぶ海外ロケも行って制作された。

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世帯平均視聴率は初回から11.5%、11.9%、13.8%、13.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と推移。今期のドラマの中ではぶっちぎりの高視聴率を記録しているが…。

「日曜劇場が視聴率でトップなのは当たり前。局としては最低でも15%、中盤以降は20%台で推移してほしいと願っていたようです。現在の数字は、前クールの『ラストマン-全盲の捜査官-』と大差なく、勝負をかけた作品にしてはハッキリいってショボい」(テレビ制作関係者)

『VIVANT』はこれまでに『半沢直樹』や『下町ロケット』『陸王』などを手掛けてきた演出家・福澤克雄氏が脚本から担当。しかしこれが、裏目に出たと指摘されている。

劣化版・池井戸潤作品になっている?

「福澤氏がヒットさせてきたドラマは軒並み原作がある。特にここ最近は池井戸潤氏の小説に頼ってばかり。ここらで独り立ちしようとしたのかもしれませんが、『VIVANT』はどうも〝池井戸臭〟がプンプンで、悪く言えばパチモン。雰囲気は池井戸作品っぽい重厚さがあるが、ところどころの詰めが甘く、ドラマファンをガッカリさせています」(同・関係者)

特に酷いのが、ファンタジーのような要素の数々。主人公の〝二重人格設定〟にはじまり、日本を守る裏組織、20代の天才女性ハッカーなどが、チープに感じられると話題だ。

「天才ハッカーについては設定がガバガバ。サイトセキュリティーに侵入したログを消すなど、徹底して痕跡を消していた謎の存在であるにも関わらず、なぜか会社へ物理的に潜入して、パソコンを操作。監視カメラに顔がバッチリ撮られるという大失態を犯して、主人公サイドに正体がバレました。

ストーリーを進めるために仕方ない部分かもしれませんが、こうした軽いシーンの積み重ねが作品の価値を下げ、視聴者の気を散らしているのでしょう」(同)

第4話は第1部の完結編にあたる重要な回だったが、視聴率は前週よりダウン。役所や二宮が登場する後半で、なんとか挽回してくれるといいのだが…。

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